3話 ページ5
深雪「お姉様!」
燐音「お疲れ様、深雪」
燐音は駆け寄ってきた深雪を撫でると気持ち良さそうな顔をして、目を細める。
燐音「かなり際どいフレーズがあったけど……大丈夫そうね」
深雪「そうですか。では、会長のところに行ってまいります」
軽く会釈をして真由美のところへと向かった深雪の後ろ姿を見て、一息ついた燐音のもとに、一人の男子生徒が近づいてきた。
克人「あれが燐音の妹君か」
燐音「えぇ」
部活連会頭の十文字克人だ。
克人「答辞の言葉、かなり際どいフレーズがあったな」
燐音「クスクス、大丈夫ですよ。あの子には、それら全てを包み込む美しさがありますから」
克人「……そういうのはよく分からんが、お前が言うのであればそうなのだろうな」
話が変わるが、燐音は妹(正確には従妹)の深雪とは少し違い、妖艶、ミステリアスといった雰囲気を醸し出している。
克人は、彼女のその原因が、彼女の血筋にあると考えている。
燐音は、徹底的な秘密主義の家、十師族・四葉家の当主、四葉真夜の娘であり、四葉家の次期当主。
これは、十師族・師補十八家だけに報告されていること。
燐音「?どうかされましたか?」
克人「!いや、何でもない」
考え事をしているあまり、無意識のうちに克人は、燐音のことを見つめていたようだ。
燐音「そろそろ、時間ですね。来賓の方々の案内をして参ります」
克人「あぁ、頼む」
軽く会釈をし、講堂を出ていく燐音を見送り、克人は誰にも気付かれぬよう、小さくため息をついた。
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神楽(プロフ) - 零月さん» 読んでくれたんですね!すごい嬉しいです!ありがとうございます!そして、頑張ります! (2018年9月2日 0時) (レス) id: 32ef8d3bc4 (このIDを非表示/違反報告)
零月(プロフ) - 読みました!めっちゃ面白いですね!達也さんのお姉さんかぁ…そんな発想は私にはなかったので読むのがめちゃくちゃ楽しいです!続き、待ってます!これからも応援させてもらいます! (2018年9月1日 23時) (レス) id: 86a7555269 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るぅびっくきゅぅぶ | 作成日時:2018年5月6日 17時