25話 ページ29
時は過ぎ夕食後、燐音は達也に昨日の件を聞いてから、達也の部屋である話をしていた。
達也「反魔法師団体『ブランシュ』。やはり手を出してきていたか」
燐音「叔母様は全ての判断を、私たちに任せるそうよ」
燐音の口調はいつも通りだが、その声には怒気が入っていた。
恐らくそれは真夜が燐音たちに事を一任したことに対しての怒りではなく、一高生が「ブランシュ」に引き込まれ始めていることに対しての怒りだろう。
深雪「お兄様、深雪です」
達也「入っていいよ」
達也は目の前に座る燐音が頷いたのを確認して深雪に入室の許可をする。
深雪「失礼します。……お姉様もいらっしゃったのですね」
燐音「ちょっとね」
深雪「そうですか……。お兄様に買って頂いたケーキが届きましたので……お茶にしませんか?」
燐音「分かったわ」
そう言って立ち上がる燐音を横目に、達也は
達也「すぐ行く」
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達也のやっていることを横目に、燐音はザッハトルテを食べていた。
深雪「……私が見てもよろしいのですか?」
達也「もちろんだ」
達也「家族の団欒には相応しくない話題だと思うが、どうも、深雪も無関係では済まされない事のようだし、早いうちに情報を共有しておいた方がいいと思ってな」
達也は音声コマンドでファイルを出そうとした。
燐音「それを使わなくても私のアーカイブで出すわよ?」
達也「いや、姉さんにこのためだけに
達也は今度こそ音声コマンドでファイルを出した。
達也「キャビネット名『ブランシュ』、オープン」
深雪「お昼に名前が出た、反魔法活動を行っている政治結社ですね?」
燐音「そんな話をしたの?」
達也「あぁ、昼休みに生徒会室でな」
達也「当人達は市民運動と自称しているけどな。裏では立派なテロリストだ。それで、どうやらこのテロリスト共が校内で暗躍しているのは、間違いないようだ。ブランシュの下部組織にエガリテという団体があるんだが、実は風紀委員の活動中、エガリテに参加していると思わしき生徒の姿を、俺は見ている」
達也の言葉に、深雪は驚き、燐音は黙っている。
深雪「魔法科高校で、魔法科高校の生徒が、ですか?」
達也「お前が疑問に思うのも当然だ」
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神楽(プロフ) - 零月さん» 読んでくれたんですね!すごい嬉しいです!ありがとうございます!そして、頑張ります! (2018年9月2日 0時) (レス) id: 32ef8d3bc4 (このIDを非表示/違反報告)
零月(プロフ) - 読みました!めっちゃ面白いですね!達也さんのお姉さんかぁ…そんな発想は私にはなかったので読むのがめちゃくちゃ楽しいです!続き、待ってます!これからも応援させてもらいます! (2018年9月1日 23時) (レス) id: 86a7555269 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るぅびっくきゅぅぶ | 作成日時:2018年5月6日 17時