番外編*もしも、堕ちたなら。 ページ37
ずっと前に番外編で書こうとしていたやつです。今さら公開します。
闇堕ちです。
昔から闇堕ちと呼ばれるものが大好きでした。理由はわからないんですが……。
これは雪本ちゃんが闇堕ち、ダークエンペラーズに入るお話です。
考えてみたら、かなり展開変わる事に気付きました。
とにかく鬱です。気を付けてくださいね。
では、どうぞ。
ｰｰｰ
Aside
福岡にて。
「失明ですか……？」
病院の診察室にて……私は絶望した。
ジェネシス……グランやカスタノとの戦いのなか。
『やめて……士郎っ……アツヤぁ!!』
私の右目は、見えなくなった。
別に士郎やアツヤ……円堂君たちを攻めようとも思わない。
グランやカスタノだって……悪くない……。
……原因は、目を酷使したから。
それに加え、ボールが右目に直撃したのもある。
もう2度と……私の右目が、風景を映すことはない。
診察室を出ると、円堂たちが待っていた。
士郎は……居ない。
「雪本、……やっぱり右目は」
円堂君の言葉に、頷くと同時に。
左目だけから……涙が溢れだした。
「っ……ごめんっ。ごめんね……」
「どうしてお前が謝るんだよ……悪いのは……」
壁に拳を叩きつけ、俯く。
「……右目が見えない状態で、皆と一緒には戦えないよ……!!」
その叫びが、辺りに響く。
どうして、どうして。
こんなのあんまりじゃないか。
……私は、いつもこうなる。
皆の隣に立ちたくて頑張ったのに、この結果だ……。
「つっ……」
涙は止まらない。
…………この世界は、酷すぎるよ……。
ｰｰｰ
「Aちゃん、起きてる？」
「……士郎？」
深夜、ふと士郎がそう話しかけてきた。
私と士郎は、病室が同じ。
「…………Aちゃん、お願いだから"本当の意味で"僕やアツヤの隣から消えないでね」
「え……？」
思えばこの時、士郎とアツヤはかなり危惧していたのだろう。
私のすごく、不安定な精神状態に。
……簡単なことで、堕ちてしまうであろう事に……。
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作者名：ナツ | 作成日時：2018年8月4日 19時
