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sky118 ページ23
Aside
「……忠告」
影山さんは頭から手を離す。
そしてオルフェウスのベンチに戻っていった。
「強化人間プログラム……」
名前からして、厄介というか……全うなものでは無いことが理解できる。
でも、それはどういうことなんだろう。
私には、わからなかった。
ｰｰｰ
翌日。
影山さんが亡くなったことが、ニュースで告げられた。
「お姉ちゃん、遊んでくれてありがとう‼」
「……ううん。どういたしまして」
私は、影山さんが救った女の子……ルシェちゃんに会っていた。
目の病気、だったらしい。
綺麗な瞳は純粋で……、影山さんを信じていたんだなと思った。
「ねぇ、ルシェちゃん」
「なーに？」
夕暮れの海岸で、私は問う。
「……おじさんと、また会いたい？」
「うん！」
私も、また影山さんに会いたかった。
私の父である……楓さんの事を聞きたかった。
……サッカーを憎みながら愛していた、影山さんの事を……知りたかった。
それはもう、叶わないけど……。
「……雪本。ありがとう」
ヒデが私たちの所に来て、笑う。
私は笑い返して……少し遠いところにいる鬼道君を見つめた。
「こちらこそ、ありがとう。
影山さんの想いを……鬼道君に伝えてくれて」
……明日は、私たちが決勝トーナメントに進めるか決まる試合がある。
ここで立ち止まる訳には、いかない。
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作者名：ナツ | 作成日時：2018年8月4日 19時
