親友は男の子でした。

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私は親友からのSNSアプリの返信に心を踊らされていた。




私は春から一駅先にある進学校、下柳(しもやぎ)高校の新入生となる。



中学を卒業した今、この春休みでやることは人それぞれだ。


入学式を終えたらクラス分け試験が待っている。



試験に向けて勉強をする者。


高校生になるということで自分磨きをする者。



新たな生活が始まる前はこうした1からスタートすることが多いだろう。



私も世間一般的に言わせてもらえば試験勉強に取り組ませてもらっている。


そんな私に親友からの連絡は届いた。





────『実はさ、今まで内緒にしてたんだけど、春から一緒の学校だよ』────




その通知が着た時、私の頭には”？”という記号しか浮かんでいなかった。





親友、岡本凛は幼稚園が一緒だった。



おままごとよりも絵本を読むことが好きだった私。



初めての出会いは互いの趣味が一致していたから。




凛は他の子よりも話が合い、幼少期から親友を誓った仲だった。


そんな私達は小学校に上がると同時に離れ離れになった。

凛の父親が単身赴任で海外へ行くことになってしまったのである。


お互い泣きに泣いていたのを覚えている。


海外へ行くことになってしまった凛とは手紙でやりとりしていた。


手紙が届いたその日に返事を書き送る。



やがてお互いに携帯電話を手に入れるようになると連絡の頻度は増えた。


今では毎日やりとりをしている。


そんな凛と2人で学校に行けるようになるなんて夢にも思わなかった。

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