後輩注意報発令しました。【月島蛍】

注意報22 ページ23

·








次の日の昼休み、お弁当を食べ終わった私は友達と駄弁っていた。


他愛も無い、暇潰し程度の話。





「……でね、1組の高瀬くんがね！」



『あー、はいはい。話しかけてきてくれたと。』



「そう！やばくないっ？あの顔面偏差値で、名前なんて呼ばれちゃったらもうイチコロだよ！」



『へぇ〜、そう。』





女子という生き物は何時もそうだ。


いや、私も女子ではあるがね。


正直、男なんてみんな一緒に思ってしまうのが私である。


そしてその博士？だか高瀬だか知らないけど、

そんな男よりも余っ程、潔子さんの方が魅力があると思ってしまうのも私だ。


要するに、私は男性に興味が無いのです。





「昔から興味無いよね〜A。イケメン見るだけで嬉しくならないの？」



『……ほんとごめんね、イケメンってどこからどこまでの事を言うのか未だによくわかんない。』



「イケメンは正義って言うでしょ！」



『カワイイと美しいが正義でしょ。』



「絶対イケメン。」



『だから、そもそもイケメンとは。』





もはや教えて欲しい。イケメンとは何なのかを。


龍がイケメンじゃないってのは、私もわかる。


だって、女子にいつも引かれてるから。



けれど、その他がよく分からない。


バレー部で考えるのならば、日向は可愛いし山口も可愛い。

他は……もういいんじゃない、イケメンで。





「よくねぇーよ！少なくともなに？その可愛いって部類無くしなさいよ！」



『可愛いは譲れない。ごめんね。』



「……ハイハイ、わかりましたよ。」





私の言葉に、友達はしぶしぶといった表情で言ってから、また話し始める。






「ほら、菅原先輩とか、イケメンじゃない？爽やか系イケメン。」



『んー……可愛いよ、菅原さん。』



「じ、じゃあ澤村先輩は？男前で良くない？」



『……異性というか、お父さんっぽい。』



「あ、そう。じゃあ、同級生にいこっか。縁下とか、頭良いし顔整ってるんじゃない？」



『ごめん、先生。縁下先生だから、だめ。』



「アンタのソレは本当になんなの。お父さんとか先生とか、有り得ないからね。」



『えっ……しょうがないじゃん。』






だって、大地さんはお父さんだし。

力は縁下先生なんだよ。


それはきっと、未来永劫くつがえせないね。








·

注意報23→←注意報21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す