注意報18 ページ19
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『え、今日伊達工と何ですか?』
「そうみたい。私は今日用事があって居られないんだけど……」
翌日の朝練。潔子さんにそんな事を告げられた。
今日は伊達工と練習試合らしい。
にろくん来るな……なんて思ったのも束の間。
私は先程の潔子さんの言葉を思い浮かべる。
『まっ、潔子さん今日居ないんですか!?』
「えっ、うん。今日は前もって先生にも言ってあった日なの。」
『マジですか。』
まさか、練習試合の日に潔子さんが居ないなんて。
だがしかしこんな事でどうにかなる私でもない。
一応現役でマネしてるし、潔子を1番そばで見てきたんだ。
なんとかなる、いや、してみせる。
「仁花ちゃんにはもう言っておいたんだけど。」
『わかりました、こっちは任せてください。』
「ありがとう、Aちゃんが居てくれて助かる。」
笑ってそう言った潔子さんは、今日も美しかった。
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「ナニィ!?潔子さんが休みィ!?」
「ほ、本当かよA!?」
『え、うん。私そう言ったよね。』
「「潔子さぁぁあん!!!!」」
「……ほっとけA。」
『うん、そうする。』
力に言われる通り、私は知らないふりをしながらお弁当を口にする。
今は昼休み。今日はあまり珍しくもないが、2年のバレー部全員で集まってお昼を食べている。
その流れで、朝潔子さんの言っていた話を龍とノヤに話しただけでこれだ。
私はちゃーんと伊達工との練習試合の話もした。
この2人には、どちらかと言うとそっちを気にしてもらいたいものだ。
「……でもさ、清水先輩居ないってことはやっちゃんと宇治川だけなんだろ?それもまた大変だな。」
『そうなんだよねー。』
パンをかじりながら、木下が言う。
確かに、大変だ。果たしてやっちゃんに負担かけずに出来るかどうか。
「それに、伊達工なら二口来るだろ。Aのこと気に入ってるから面倒だなー笑」
木下に続けて、成田もそう言った。
そうだ。にろくん来るんだった。
あれはもう去年に遡る。
烏野と伊達工が初めてあたったとき、試合後彼が私に話しかけてきた事から始まった。
あれから会う度会う度しつこいのだ。
「安心しろA!」
「ノヤっさんの言う通りだ、そこら辺は俺達が何とかしてやる!」
『……あのごめん、不安でしかない。』
とにかく、こいつからが粗相をしないかだけが心配だ。
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流南涙(プロフ) - せなさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします!! (2018年10月20日 21時) (レス) id: 922addf14e (このIDを非表示/違反報告)
せな - 続編おめでとうございます!!!面白いです!!! (2018年10月20日 12時) (レス) id: d379028483 (このIDを非表示/違反報告)
流南涙(プロフ) - 誉loveさん» わざわざコメントありがとうございます!ツッキーイケメンですよね笑続きが早く更新出来るよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2018年10月14日 8時) (レス) id: 922addf14e (このIDを非表示/違反報告)
流南涙(プロフ) - 俺の愛は前野さんのためにあるさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいかぎりです!更新頑張りますので、是非ともよろしくお願いします! (2018年10月14日 8時) (レス) id: 922addf14e (このIDを非表示/違反報告)
誉love(プロフ) - 流南涙さん» ツッキー好きなので続き気になります!!ツッキーイケメン (2018年10月13日 22時) (レス) id: dc35ad2dcd (このIDを非表示/違反報告)
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