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この夢の続きを覚えていない。夢と言っても、実話なのだが、実話でもこの後どうなったかを覚えていない。ゆさゆさと揺すられて起きた。
「…なに、」
来客を告げるインターホンの赤い光が、ラウの気に触れたようだ。あれを消せ、と起こしたらしい。
まだ体の中に熱が篭もる。ベッドからの1歩目がふらついて、手だけ床に着いた。
「はーい、」
「蓮？大丈夫？」
開いたドアの先、阿部さんと桜色の髪が揺れた。誰か分からないで見ていたのか、あっ、佐久間、髪色、と佐久間くんの後ろで阿部さんが慌てる。
夢の中の2人が来たことで、今の頭には、夢の続きか現実かの区別がつかないでいた。一際目立つ、桜色に手を伸ばして、そのままずるずると2人でしゃがみこんだ。
「あっつ。…ねぇ、大丈夫？…蓮？」
もう、ダメなんです
また、そう言った気がする。
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作者名：ハルタ | 作成日時：2022年5月20日 7時
