人喰い人間と私… (ページ23)

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…… ページ23

貴女side

ピンポーン、

皆が帰ってきた？意外と遅かったから心配した…

ピンポーン、

『はいはい、分かったってーー！』

玄関に走る。

ガチャ、

『おかえ…………』

そこに立っていたのは、皆じゃなくて、
黒い布で顔を覆っている二人の男。

『誰………』

男1「名乗る理由はない。さっさと連れていけ、」

男2「はっ、」

私は咄嗟にドアを閉めた。

『っ！』

男2「待て！」

それでも男の力には勝てず、すぐに開けられてしまう。

『来ないでっ！！』

リビングに逃げ込む、

男1「大人しくするんだ。別に貴方を殺そうとしている訳では無いんだ…」

『……』

包丁を握る、

男1「君は子供の頃の記憶がなくて不思議に思っているんじゃないのか？その真実が知りたくないか…？」

『真実…何、それ』

男1「知りたいなら、少し協力してもらわないとね…？さっさと連れていけ」

ガタイのいい男が1人、
私に近づいてくる。

そして、私に伸びる手。

＿生きるのよっ！！！＿

母の言葉が蘇った。

私は咄嗟に男の心臓を一突きし、
肩にかぶりついて肩を落とした。

男2「ぐわっ…」

『はぁ、はぁ、』

男1「乱暴な娘だ。嫌いじゃありませんよ…？」

『うるさい、』

さっきと同じように、心臓を一突き、
それでも男は、

男1「フフフ……」

近くでその男の笑みを見てわかった。
こいつはお母さんを殺した男だ。

男1「おやすみなさい、」

男は私の後頭部を強く叩いた。

視界がぼやけて、床に倒れ込む。

そこで、記憶は途切れた。