人喰い人間と私… (ページ2)

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悲劇の始まりページ2

TV『＿＿＿今日の犠牲者は男性0人、女性38人の計38人でした。』

『＿＿＿世界の女性の人数は………０となりました。」

『もう、私達人類に残された希望の道は……なくなりました。』

プチッ、

母「……なに、そんな不安そうな顔してるの？Aの好きなミニストローネ出来たわよ」

『だって、お母さん…もう、ゼロ人って……』

母「大丈夫よ、ここにいれば誰にもバレることはないわ…」

『私も、いつかは食べられるのかな……』

母「大丈夫よ、あなたは幸せになれる。きっと……」

母がいつものように私を優しく抱きしめる。

『………』

言葉にならず、母の服の袖を握った。

「おいここかっ！？」

「はい………」

「さっさと開けろっ！！」

「は、はい…っ！！」

母「っ！？Aっ！隠れて！！」

『え…？』

母「いいから！隠れなさいっ！！」

今まで見たこともないほど、怖い顔をする。

『いやっ！お母さんも一緒にっ……』

母「Aあなたを産んでしまってごめんなさい。私のせいでこれから貴方は胸が張り裂けるほど辛い事が沢山ある…」

『お母さん……？』

母「でも、乗り越えて…生き延びるのよ…」

『……』

母「生まれてきてくれてありがとう………大好きよ……グズ…」

そう言うと母は私を離した。

母「さぁ、行きなさい」

『でもっ！！』

母「最後くらい親の言うことは聞きなさいっ！生きるのっ！！！！」

ガチャ、

『いやっ＿＿＿』

お母さんは私を無理やりクローゼットに押し入れた。

クローゼットの扉越しに背を向けた母

悲劇の始まりだった。