エンディング

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智洋「......け、き、、た、たい、」









望「ケーキ食べたい？......ええよ、
俺買ってきたるな、待っとって、」








俺がケーキなんて食べれんこと、
もう分かっとるはずなんに
優しいのんちゃんは鞄を持って
走ろうとする。








......待って、








ありったけの筋肉を使って
のんちゃんの小指を掴むと、
驚いたのんちゃんが振り返る。









智洋「......の、、ぞむ、」









望「......っ、とも、」









大事なときは、呼び捨てで呼ぶって、
俺らの中のルールやんね、




「望、ずっと一緒にいよう、」



「望、就職おめでとう」



「望、誕生日おめでとう」








もっとも、「智洋、付き合ってください」
って告白してきたのはのんちゃんやけど。









智洋「......、、か、んで、」








望「......ふふ、泣いてへんよっ、」









......神様。もうあかんくなってええから。

やから、最後のこの言葉だけ、
望に届けてください。









智洋「......のぞ、む、





、あいし、てんで、、っ、、」









望「......俺もやで、ともひろ、」









死に際は見らんで、って、
喋れるうちにのんちゃんに
伝えてて良かった。









望「......っケーキ、買って、くるなっ、」









......ありがとう、のぞむ、





だいすきやよ、ずっとずっと、









智洋「......さよ、、なら、」









のんちゃんがおらんくなった
病室で、静かに呟く。





重力に負けた俺の瞼は、
もう自分の力では上がらんかった。









fin.

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