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15二人組の異能者 ページ15

「真打登場ってか。」


俺とAの間に緊張が走る。



「シンウチ…とは何でしょう?日本語は難しい。」


「こいつら消してから勉強だな。」


対する向こうの二人は呑気そうに話している。



「…片方は空間移動。なら、もう片方は一体…。いや…違う…。」


Aは何やらぶつぶつと呟き乍、相手を観察していた。




睨み合いが続き、場は膠着状態に陥る。



先に口を開いたのは相手の細目だった。


「取り敢えず、名前も知らないマフィアのお二方。貴方達の敗因を教えしましょう。」


自身に満ちた声色で奴は云った。



「あァ?俺らが負けるだと?」


俺はそう言葉を返す。



「ああ。そうだ。敗因は、此方の異能を把握してないからだ。」


体格の良い男がそう云うと、空間がまた裂け、その奥に入ると裂け目は消える。


気配も消え、追うのは不可能。



だがあんな言葉を残したと云う事は、近くには居るのだろう。



「一気にハードな任務になっちまったなこりゃ。」


肩を竦めながらそう云った。



取り敢えず捕まえねば埒が明かない。


「ンで、どうする。」


ずっと何やら考え込んでいるAに、声を掛けた。



虚空を睨み続けていた彼女は、一度ゆっくりとまばたきをする。


「…アイツ等の異能に予測を立てて、作戦を考えた。耳、貸して。」


そう云い、俺を手招く。



云われるがまま耳を寄せる。

16battle→←14忍び寄る脅威



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作者名:雪渓 | 作成日時:2018年9月16日 19時

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