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- usopp side -


少しして、場の空気を読んだのか


イチゴが一人、口を開けた。



イチゴ「…どうしても、島のことは言えないの。


ただ、お姉ちゃんを見つけてくれたら…

それだけでいいの」




まだまだ隠していることがありそうだと

俺は悟った。



いけ好かない所もあるが、

どうやら秘密を守ることも


このグランドラインという海で生き抜く為には

必要になってくるらしい。




申し訳なさそうに声を上げたイチゴへ

キッチンからサンジが優しく歩み寄り

頭を撫でてやっている。




ナミ「……いいじゃないのウソップ。


女はね、ちょっとくらい秘密がある方が

刺激的でいいんでしょうが!」




俺の気持ちを汲み取ったナミが

俺の肩に腕を回してくる。



サンジ「ナミさんの、おっしゃる通りだ」


ゾロ「……言ってろ」


サンジ「…ぁあん?」



いつものゾロとサンジの言い合いが

目の前でお披露目される中、


俺は しょうがない、

と目を瞑った。



……しかし、

イチゴが必死に隠し続ける秘密も、


この船でいずれは明らかになるものだと

俺は心中でそう思うのであった。




きっと、ナミやゾロ、サンジも、

そのことを分かっていながらも


今はイチゴの気持ちを尊重しているのだと思う。




この調子では、


なぜ何百もの追っ手に追われ続けているのか

なぜ姉が急に姿を消したのか


なんて聞いたところで

イチゴは答えないことも目に見えていた。





ウソップ「まあ、それもそうだな。


……てなわけで、良いのかぁ?ルフィ」




まだ隣で朝食にありつく船長に

俺はそう聞いたのだった。




ルフィ「おう!!!!

当っったり前ぇだ!!!


…イチゴ、安心しろ。

お前の姉ちゃんは、必ず俺たちが見つけてやる」




全員の視線がルフィに集まる中、

彼は珍しく、食事の手を止めて


満面の笑みでイチゴにそう言った。




イチゴ「っ……うん!!!!」



驚きと嬉しさを隠せない様子で、

イチゴは顔を真っ赤にして

そう答えた。



その彼女の表情に、

クルー全員が笑顔を見せるのだった。




ナミ「…さーって。

そうと決まれば次の島に向かわなきゃね。


この前は食糧も何も

手に入らなかったんだから……」



ラウンジの照れ臭い空気を

ハキハキしたナミの声が仕切り直す。



それに続くクルーたちの声を

俺はどこか遠くから聞いていた。



…今日も俺は

この船に乗る仲間たちの懐の大きさに

感銘を受けるのだった。

イチゴの設定→←38



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明煌羅(プロフ) - 絹さん» こちらこそです!ここに来てまだ間もないので返信の仕方が分かんなくて・・・。レスが遅くなってごめんなさい!読んでいただけるの嬉しいです(*´▽`*)初心者なので拙い小説ですが・・・。 (2019年8月27日 6時) (レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 明煌羅さん» 明煌羅さんも書かれてらっしゃるんですね!!勿論です!!お伺いにあがります( ̄^ ̄)ゞレスありがとうございます^^ (2019年8月26日 21時) (レス) id: 06b618a65c (このIDを非表示/違反報告)
明煌羅(プロフ) - 絹さん» はい(*´▽`*) わたしも小説出してるので、気が向いたら見てみてくださいm(_ _)m 絹さんのこの小説、独りの心をすごく癒してくれます! (2019年8月26日 18時) (レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 明煌羅さん» 明煌羅さん!!とっても嬉しいコメントありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。もっともっとキュンキュンしていただけるように頑張りますね!! (2019年8月26日 18時) (レス) id: 06b618a65c (このIDを非表示/違反報告)
明煌羅(プロフ) - 続きも楽しみにしてます!すごく面白いです! (2019年8月26日 17時) (レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月24日 0時

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