38 ページ39
- usopp side -
目を輝かせたイチゴは、
そのまま小さな身体を机に乗り出して
こう言うのだった。
イチゴ「そうなの！イチゴ、強いの！！！！」
彼女は小さな手で机を叩いたので
その衝撃で彼女のコップが倒れそうになる。
グラついたコップに、
サッと手を回したのは、
仏頂面をしたゾロだった。
俺はそんなゾロの普段とのギャップに
何だか萌え悶えそうになりながら
イチゴに目を向ける。
すると
先ほどの自分の行動が恥ずかしくなったのか、
彼女は椅子に深く腰掛け
やっぱり強いなんて嘘だ
なんて言い出す始末だ。
俺はいつも通り美味しい朝食を手につけながら、
恥ずかしげに顔を赤らめる
イチゴに話しかける。
ウソップ「でもよぉ、イチゴ。
お前は、1人で何個かの島を渡り歩いたんだろ？
よくもまぁ…ここまで無事だったな」
武器か何か使えるのか？
と俺は真剣に問って見るも
予想通り、返事はNOだった。
ルフィ「にっひゃっひゃっひゃっひゃ。
お前やっぱすげーなー」
朝から肉に食らいつく船長は
俺の隣で楽しそうに笑っている。
脱線する話を、
とにかく元へ戻そうと
俺は声を上げた。
ウソップ「とーにかく！
…イチゴ。
お前は、お前の姉ちゃんを見つけられたら
大人しく自分の島に帰るんだな？」
俺の言葉に、
イチゴは大きな瞳を俺に向けながら
コクリコクリと頷いた。
ゾロ「……じゃあ決まりだな」
ゾロのその低い声と共に、
船内の次の目的がはっきりするのだった。
隣で必死にご飯を食べるルフィが
しっかりと理解してくれていることを願う。
そんなことを考えていると、
ナミが聞き忘れていたこと代弁してくれていた。
ナミ「…だけどイチゴ。
アンタの住む島ってどこにあるの？」
ナミの言葉に
イチゴは
グランドラインの中だ
と、案外すんなりと答える。
サンジ「…何て名前の島なんだい？」
しかし、次に来たサンジからの質問に、
イチゴは急に息を詰まらせた。
明らかに言いたくなさげな彼女の雰囲気に
ラウンジには少しの静寂が広がった。
ウソップ「…言いたくねぇってか？
…何でまた隠す必要があるんだぁ？」
俺は完食したプレートをサンジに渡して
めんどくさそうにそう言い、
1人、伸びをする。
ナミ「ウソップ、そんな言い方しなくても…」
ナミの心優しい声を聞き流し、
俺は俯くイチゴを眺めていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明煌羅(プロフ) - 絹さん» こちらこそです！ここに来てまだ間もないので返信の仕方が分かんなくて・・・。レスが遅くなってごめんなさい！読んでいただけるの嬉しいです(*´▽｀*)初心者なので拙い小説ですが・・・。 (2019年8月27日 6時) (
レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)
絹(プロフ) - 明煌羅さん» 明煌羅さんも書かれてらっしゃるんですね！！勿論です！！お伺いにあがります(￣^￣)ゞレスありがとうございます＾＾ (2019年8月26日 21時) (レス) id: 06b618a65c (このIDを非表示/違反報告)
明煌羅(プロフ) - 絹さん» はい(*´▽｀*) わたしも小説出してるので、気が向いたら見てみてくださいm(_ _)m 絹さんのこの小説、独りの心をすごく癒してくれます！ (2019年8月26日 18時) (レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)
絹(プロフ) - 明煌羅さん» 明煌羅さん！！とっても嬉しいコメントありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡もっともっとキュンキュンしていただけるように頑張りますね！！ (2019年8月26日 18時) (レス) id: 06b618a65c (このIDを非表示/違反報告)
明煌羅(プロフ) - 続きも楽しみにしてます！すごく面白いです！ (2019年8月26日 17時) (レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絹 | 作成日時：2019年8月24日 0時
