【/】新人VTuberはショタコンに恋する【/】

雑談配信後 ページ8

カチッ、と配信のスイッチを切る



「......ふぅ...」



背中を反らし、伸びをする

横にある水を一口飲み、一息つく。


刹那、部屋にスマホの電子音が響いた

葵A、あんたまた猫被ってたね笑



勤め先である、薬局の同僚からのLINE。

この同僚の葵は、昔からの友達であり、信頼しており、唯一この活動のことを伝えている友人だ。



「...また、か」





私は、小さい頃から所謂、優等生というやつだった。


運動、勉強はそつなくこなし、交友関係も良好。先生方にも好かれていた。


それ故、薬剤師という仕事に就いている




ただ、私は完璧すぎた。




Aちゃんは完璧。という固定概念が出来てしまい、周りに抜け目を晒せなくなった。




愛想だ。愛想を振りまかなくちゃ、




愛想を振りまいて、嫌われないように。

裏で陰口なんか以ての外



でも、いい子すぎても駄目なの。



いい子すぎたら、他の女子に嫌われる

ぶりっ子って、嫌な目をされる



淡白な雰囲気を出して、たまにいい子(ぶりっこ)。




これだ。皆に嫌われず、常に完璧で居れる方法は。






高一の頃考えたこの理論は、未だ続けているが、誰にもバレずにいる。





「...まあ、幼なじみの葵にはバレちゃったけどね」



Aいいじゃん

Aこうでもしないと完璧で居られない









猫を被る自分に、嫌気がさす



そんなモヤモヤを押し殺すように、


タンッ、と強く端末のホームボタンを叩いた

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