31.[新婚夫婦] ページ31
『これじゃ…私上がれないじゃないですか…』
高「どうしてですか？」
『だって…私、タオルとかなにも……』
高「別に気にしませんよ？」
『わ、私が気にするんです！って、あ、だ、抱きつくなぁ〜〜〜！』
■
『疲れを取るためのお風呂で疲れを増やすなんて…』
高遠さんには手で目を隠した状態にしてもらい、私はなんとかお風呂から出ることに成功した。
高「もう夕飯出来てるんですね、ありがとうございます」
『いえいえ、遅いと思ったので…作りたてじゃないですけど』
高「いただきます」
『いただきます』
机で向かい合って夕飯を食べる。
『…今日、大変そうでしたね』
高「そうですね、今日が1番大変でした」
『…お〜んなの子にモッテモテの高山先生(ﾎﾞｿｯ)』
高「聞こえてますよ。それにモテモテじゃありません」
『あんなに告白されてたのにですか？』
高「あれは、高山先生の事が好きだったからですよ。高遠遙一を好きで、愛してくれるのはAさん。あなただけです。」
『恥ずかしい事言わないでください…』
高「愛してますよ(ニコニコ)」
これじゃあ、まるで新婚夫婦だ…
高「婚姻届、出しに行きますか？」
『え？』
高「声に出てましたよ」
『うわぁ、マジか…はずかしいぃ〜…』
そんな会話をしながら食べ終わり、
食器を片付け、ベッドに横たわる。
『んぁ〜つかれたぁ…』
高「…Aさん」
『どうしました？高遠さん』
顔だけ高遠さんの方へ向ける。
高「私、明日からこの家を出ますので…」
『え？な、なんでですか！？』
ガバッと体を起こし、高遠さんを見つめる。
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作者名：おばあちゃん | 作成日時：2018年1月28日 8時
