25.[2つの恐怖] ページ25
――明智の部屋――
『どうしたんです？早く部屋に帰りたいんですけど…』
明「なぜ危機感を持たないんですか」
『え？』
明「もしかしたら…命が狙われてるかもしれないと言うのに…」
『ちょ、そ、そんなマジな顔しないでくださいよっ』
明智さんは真剣な顔をして私の前に立つ。
明「…っ、本当に…」
『あ、明智さん…？』
グイッ
『へ？』
明智さんに抱き寄せられていた。
『あ、明智さん！？は、離してくださいっ』
明「何故ですか」
『は？え？ちょ、ちょっと、や、やめて下さいって！』
ドン！
壁を背に抑えられる。
明「…うるさいですね、少しは静かに出来ないんですか」
冷たい目で睨まれる。怖い。
――「あんな男、殺してもいいんですよ」――
ゾクッ…
『や、やめて下さい…い、いやだ…』
明「…Aさん？」
どうしてだろう。震えが止まらない。
『離してくださいっ…お願いします。本当に、や、やめて下さい…』
明「…すみません。そんなに怯えないでください…」
『…す、すみません、もう部屋に戻ります』
■
――？「おや、これは意外なことに…フフッ」――
『あ、美雪…』
部屋に帰ると美雪はもうお風呂を済ませて寝る準備をしていた。
七「どうしたの？顔色悪いけど、大丈夫？」
『みゆきぃぃ〜〜ううぅ〜』
七「わ！急に抱きつくなんてビックリするじゃないっ」
『ごめん…けど、今はこうする他ないんだよぉ〜消毒、…じゃなくて、癒してくれ〜〜』
七「もう！けど、Aちゃんが甘えてくるなんて珍しいから、特別よ！と！く！べ！つ〜！」
『ありがとう〜〜このまま一緒に寝よ？ダメ？』
七「〜〜/////！い、いいけどセクハラしたら許さないからね！？」
『はぁ〜〜い！』
昔よく3人でお昼寝していた頃を思い出しながら、私より背の低い美雪を抱きしめ、暖かい布団の中で眠りについた。
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作者名：おばあちゃん | 作成日時：2018年1月28日 8時
