白ひげ海賊団の黒猫～本章～【onepiece】【男主】 (ページ36)

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【story“60”】幻想の悪夢ページ36

パチリ、と目が覚めた。

『…ん？ここ何処だ！？』

いや待て。落ち着け…ここは……もう無い、おれの家…？

そんな、そんなはずない！おれの家は、…おれの、家は…バスターコールで…

壊された、はずなのに…ここは、おれの寝室だった場所。

小さな窓に、青色を基調としたベッドに、丸いテーブル。まあ普通の感じ。

そして、見覚えがある落書き。あの字は、おれのだ。

どうして、おれはここに？

『…服も、同じ…兄貴は、居るのか…？』

子供の時に着てた、“夢”とでかく書いたTシャツに、半ズボン。間違いない…

＿＿＿＿おれは、過去に戻ってる！

『ど、どうしよう！あ、兄貴ー！！』

リビングに行ったけど、誰も居ない。家を回ったけど、誰も居ない。

買い物にでも行ってるのか、母さんは…

しかも、妹も弟も居ない。遊びに行ってるのか？

『…こんな時、おれが覚えてる中で1度だけあった。』

おれの嫌な記憶の中で、最も赤黒く、強く残っている記憶。

あの時だ。あの時を、また経験しないといけない。

『…嫌だ、もう嫌だ…！！助けてくれ、誰かっ…！！もう、…嫌…！！』

白ひげのオヤジ、エース、兄貴たちと話してた時が、一時の幻みたいに思える。

おれが嘆いていると、玄関のドアが開いた。