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「ん?…なんだろ。」
近所の猫の下に敷かれていた紙に目がいった。
仕事に行く途中、よそ見をしてみれば可愛らしくぶよぶよの猫ちゃん。
「今日もかわいいなぁ」
いつも癒されて、ぶーちゃんと呼んでいた。
しかし今日はぶーちゃんよりその下にあった、紙が気になって仕方がなかった。
「ごめんね、ぶーちゃん」
ぶーちゃんを抱きかかえ、その紙を取る
少し茶色く汚れていて、しわしわになった手紙だった。
勝手に見てはいけないと分かっていても体は本能のままに動く。
「これ……ラブレター…?」
お世辞にもきれいとは言えない字。
便箋の3行ほどを使い、
『好きです。付き合ってください。』
と、書いてあった。
名前は書いてあるかな。
便箋の下には
登坂広臣
と、男らしい字で大きく書かれていた。
「これ以上、汚れちゃうといけないし……」
軽い気持ちで鞄の中に入れた。
その事で私の運命を大きく変えることは、
今の私は知らない。
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作者名:美晴 | 作成日時:2018年4月23日 22時