60 JN ページ13
.
jin side
『ヒョン。最後にバグしていいですか』
昼時も過ぎてそろそろ帰ろうかと2人で玄関に向かった。靴を履こうと思ったその時、セラはそう言った。
もちろん。そう言って手を広げると恥ずかしそうに抱きつく。セラは日本人というのもあってか、もともとスキンシップは少ない。むしろ僕が多い方でいつも慣れない様子だった。昨日の吐露が効いたのか、それでも嬉しかった。
肩に額を置きながら呟く。
『やっぱりひょんは肩が広くていいな‥‥』
「僕はセラの華奢な感じが羨ましいけどね」
『だめです、こんなの。女の人みたいじゃないですか』
「えーそこがセラのいいとこじゃん」
『‥‥ヒョンはいい匂いもするしモテますね』
「モテないよ」
『うそだ』
「嘘じゃないよㅋㅋㅋ」
『‥‥ツアー。頑張ってくださいね』
「うん。その前にカムバがあるけどね」
『それも頑張ってください』
「そんなついでみたいにㅋㅋㅋ」
『‥‥‥‥』
抱きついたままのセラはまだ何か言いたそうなので黙って待つ。
『‥‥ぼくも来月、曲出すんです』
「へ？そうなの？」
『はい。大々的なカムバはしませんけど、、配信だけします』
「そうなんだ」
『‥‥ちゃんと聴いてくださいね』
「もちろん」
そう言うと、離れるセラ。
真っ直ぐこちらを見ている。
『‥‥また、会える日、楽しみにしてます。体に気をつけて、応援してます』
まだやっぱり、君のことちょっとも知れてないのかもしれない。
.
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←59 JN
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 411人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：遊 | 作成日時：2022年10月19日 21時
