【JN】長男と日本人ラッパー【男主】 (ページ5)

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Jin side

取材終わりのもう帰るだけの控室を出て自販機の前に行くとぼんやりとした目で飲み物を買う青年が立っていた。
お疲れなのかな？いや自分もそうだろなんてツッコミを飲み込んで静かに彼が去るのを近くで待つ。

横から見ただけでも分かる顔面偏差値。素朴ながらも可愛らしさが目立つ。肌も白くて綺麗だな‥‥アイドル界に入ってから無意識の内によく見てしまう人の顔。

そんな彼が背負っているショルダーバッグになんとなく目を移す。そこには僕が、キムソクジンが幼い頃から愛してやまないあのゲームのキャラクターのキーホルダー。

今までゲーム内課金だけではなくグッズにも沢山課金していたガチ勢だから分かる。見たことのない絵柄のアクリルキーホルダー。目に入った瞬間に気づいたら口から溢れた言葉に、自分でもびっくりした。

いや、セラさんの方が驚いただろう。
まさか見知らぬ男が急に話しかけてくるなんて思ってもなかっただろうから。
それなのにセラさんはそんな僕に対して優しく接してくれた。しかも発した声がとても綺麗でなんだか緊張してしまった。その後もなんか色々舞い上がって気持ち悪いオタクみたいな喋り方になってしまった。
そんな事を考えて段々と熱くなる顔に嫌でも気づいてしまって恥ずかしかった。

あー、そういえばあの日はあの後中々に面倒臭かった。