ミルクティー ページ9
ヒュゥウウ…
「っはぁ〜！さっみぃ！！」
「冬なのにこの雨ん中、傘差さず来りゃ当たり前でしょ」
家で寛いでる時に、外で撮影してきたらしいシルクが家に転がり込んできた
ここはお前の避難所じゃないぞ、と釘をさしておいてタオルを投げつけこたつの電源を入れてやる
え？
今までつけてなかったのかって？
まぁ、上下ヒートテックのインナー着てるから寒くないんだよね、うん
「ほかの皆は？」
「家帰った。俺は実家に用事あったから帰ってたんだけど、途中で雨に降られちまって…丁度Aん家の近くだから寄った」
「あのねぇ、ホントに避難所じゃないんだから…まぁ風邪引かれても困るしいいけど」
「へへっ、サンキュな」
これを分かってて転がり込んで来るんだからタチが悪い
コタツでぬくぬくと暖まっているシルクを尻目に、私はキッチンへ向かった
ー……
「A〜？何してんだー？？」
「もう少しで出来るから大人しくしてなさい」
暫くしてトレイを手に自室へと戻ると、寝転がって漫画を読んでいるシルクと目が合った
めちゃめちゃ寛いでんな…
仮にも女子の部屋だぞ、おい
「ほら、これ」
「ん？…あ、これ！」
ホカホカと湯気の立っているマグカップを差し出すと、シルクは嬉々とした表情でそれを受け取った
「ミルクティー淹れてくれてたのか！」
「茶葉を蒸らしてたから、少し時間かかったんだよ。あと、この間動画で作ったチーズケーキ余ってて」
同じくトレイに乗せていたチーズケーキを前に出すと、さらに目を輝かせた
ほんと、子供見たいなやつ…(笑)
「在庫処分、手伝ってくれる？」
「お前なぁ…いくらでも手伝ってやるわ」
「ふっ(笑) さ。冷めないうちに頂こう」
2人してミルクティーに口をつけて、ホッと一息ついた
「んん〜っ！やっぱ淹れたてのミルクティー美味いな！ケーキもすげぇ美味いし、Aありがとな！」
「はいはい、どういたしまして」
んー、たまにはこんな日があっても…いいか
〜後書き〜
寒くなると温かくて甘いミルクティーが飲みたくなります
皆さんもそんな日はありませんか？？´ω`*
続く
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作者名：orange peel | 作成日時：2016年8月21日 15時
