Hello YouTube…番外編 (ページ5)

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Haunted School 映像ページ5

勢い良く引っ張られて、私はピアノから引き剥がされた
途端に、私に憑いていたものが体から抜けて、同時に私の力も抜けた

「大丈夫か、A！しっかりしろ！」

未だ放心状態の私に、懸命に声をかけてくれる彼は…

「シ、シルク……」
「大丈夫か！？」

外へと出ていたメンバーも集まっていて、私のことを心配そうに見つめていた
身体の力が抜けてしまったのと、恐怖心で、私は何を話せばいいかわからなくなった
かわりに、瞳からいくつもの雫が流れ落ちる

「っおま…悪い。怖かったよな？ごめん…」
「っう…うぇ…っ」

シルクはなだめるように、そっと私を抱きしめてくれ、それのせいか自然と涙が出た
泣くことなんて、ここ数年なかったのに、次々と溢れ出る涙は、シルクの服にシミを作っていく

「立てそうもねぇな。ンダホ、おぶってやってくれ、俺とマサイで道照らすから。カメラ止めてるな？」
「もちろん、それどころじゃないし。とにかく早く行こう」

Fischer's一同と私はそそくさとその学校から退散した
後日、私はお祓いを受けて、Fischer'sとその動画を見返すことになったが…

「なぁ、最後のとこ…」
「これ、マジ？」
「…A、お祓いはして来たんだよな？」
「…大丈夫、ちゃんと祓ってもらったから。でも、この人が私に憑いてたのか」
「見えなかったよ、こんなの！」
「と、とにかく、この部分はお蔵入り！データ消しておこう」
「これはさすがに、ねぇ」
「うん……」

私がピアノを弾いている間、私の背後に赤いワンピース姿の女性がぴったりと張り付いていたのだ
私の耳元で何かを囁いているようにも見えるが、何も聞こえてはいなかったし、彼女は楽しそうに笑っていた
もちろんこの部分はお蔵入りとなり、他の部分を抜粋して、YouTubeに上げられることとなった
もう、あんな体験は二度とごめんである

『モウ少シダッタノニ』

～END～

Haunted School、如何でしたでしょうか？
夏は過ぎましたが、まだまだ夏の暑さの残るこの季節、もし冷えてくださったのなら嬉しいです(*^^*)
こういったホラーものの小説なんかも大好きなので、リクエストがあればまた載せようかと思います
ご閲覧、ありがとうございましたm(*_ _)m