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「あれ？可笑しいですね…。泣きたくないのに泣いているようです。」
「石燕！どうしたんだ！」
治君からの珈琲を飲んだら急に悲しくなって涙が止まりません。そんな私を心配してくださる国木田さん。
どうして？��悲しい��が止まらないんです？
こんな姿誰にも見せたくないのに…
「グスッ…」
「お姉様！？どうなさったの？！」
「！どうしたんだい？石燕。」
涙が止まらないでいると外に出ていたナオミちゃんと与謝野先生が私の元へ駆け寄って来る。
泣いていれば視界の端で言い争っている男性陣。
「太宰！あの珈琲に何を入れたんだ！」
「国木田くんに飲ませる予定だった本性が出る薬さ。」
「すみません！僕が止めなかった所為で！」
一瞬でカオスな状態になってしまった探偵社。事務員の方も、なんだなんだ、と混乱し始めている。
バタンッ！！
「！石燕！」
「…乱歩さ…？」
勢いよくドアが開いたと思えば、乱歩さんが慌てた様子でそこに居た。
どうやら、こうなる事を仕事先で気づいたようで急いで帰ってきたみたいだった。
「与謝野さん。医務室貨りるよ。」
「はいよ。」
｢太宰、話は後で。｣
｢はい。乱歩さん。｣
そう言い私に近づくと肩に手を乗せ、私の手を引いて導きてくれる。
｢どう？落ち着いたか？…ってまだ駄目そうだな。｣
｢うぅ…ずみ''ま''ぜん''｣
｢ブッサイクだねぇ。｣
そんな事を言われても…。困るのですが。
��本性が出る薬��か…。どうやら私の本性は泣き虫なんですね。
我ながら恥ずか_____
「いいや、違うよ。君の本性はそれじゃあない。」
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作者名：楓 | 作成日時：2021年4月11日 11時
