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「この仕事とか良いんじゃないですか?」

「ふむ。そうだな。」

「(何でこの人は平然と社長室にいるんだろう…)」





鏡花の仕事を厳選する石燕と福沢の様子を見てそう思う敦。





「敦君、これです。」

「あ、ありがとうございます」





失礼します。と言い、渡された資料を大切そうに持って鏡花の所は向かう敦。


敦が出て行った社長室は静かになっていた。





「…石燕。」




はっきりといた声が社長室に響き渡る。福沢の呼びかけに何でしょう。と、首を傾げる石燕。




「貴君は、あの小娘をどう思う。」




鋭い視線で石燕を見る福沢。石燕は、この目を知っていた。これは、嘘をつけばバレてしまう目だという事。





「…探偵社員にしてあげたいですね。」





石燕が顔を伏せながら言う。






「…他には?」




そう問う福沢に、バレたかと思う石燕。






「詮索屋は嫌われますよ。」

「む。すまない。」





クスクスと笑いながら言う石燕に、これ以上詮索するのをやめる福沢。


失礼します。と、言いその場を離れる石燕の背中を見届ける福沢。








「(…昔はあのお方に似て素直な小娘だったんだが…)」






如何したものかと、溜息をつく福沢。


福沢は、石燕の両親と祖父と会った事があった。

詳しく言えば、石燕の父親とは石燕の祖父の兄弟弟子という関係だった。






だが、石燕が生まれた事は知らなかった。否、知らされていなかった。



石燕の両親が亡くなった今、せめてもの罪滅ぼしとして石燕の面倒を見ている。







「(しかし…)」





暗い表情の福沢。それもそのはずだった。






結局、面倒を見て来たが石燕は今も昔も本心を一度も見せた事が無かった。
それが、気掛かりだった。





_____まあ、それはただの杞憂に過ぎないのだが…。





そんな事を知らない福沢は今日も悩む。



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(プロフ) - あ、本当ですね!ご指摘ありがとうございます! (2021年5月23日 13時) (レス) id: 8b752a0121 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 41ページ 探偵社)に電話して! の ) は不要ではないでしょうか? (2021年5月23日 13時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年3月17日 18時

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