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「此処は危険です。逃げた方が佳い。」
中年男性にボソリ、と言う敦。その男性を庇うように立つ石燕。
「女の子を捜しているんだ。」
「…誘拐するためですか?」
石燕が冷たい眼差しで言うと、違うよ!と言う男性。
「天使の様に可愛い子なのだよ。何処かで見なかったかな?」
そう言い、写真を見せる男性。しかし、敦達は見てないと答える。
そう言えば、ヨロヨロした様子になった男性。
「あの扉の向こうに居るかも知れない。若しそうなら、今逃げたら私は一生後悔する。」
だから残る。と言う男性。その男性の真剣な表情を見て、説得するのをやめる石燕達。
ルールは簡単なものだった。追いかけっこをして、敦達がタッチされたら負けという普通の遊びだった。
「二人同時でも良いのか?」
「勿論!よろしくってよ。お遊戯はみんなの方が楽しいもの!」
谷崎が確認すれば、ニコニコしながら言うモンゴメリ。
「…石燕さん。貴方は、此方の方を守ってください。」
「…何故ですか?この中で戦闘能力が高いのは私ですよ?
それに、私は此処に居る全員を守らなければいけません。」
先程は無理でしたが…。と言う石燕。そんな石燕に谷崎が言う。
「…僕が取り乱していなければ、こんな風にはなりませんでした。スミマセン。
けど、貴方は異能を複数使用していました。…大分辛いンじゃないですか?」
「僕達二人で勝ちます!だから…」
眉を下げて言う、敦。
「(…二人で、か…)判りました。
しかし、危険だと判断したら此方の男性を外に投げ飛ばします。」
「私、投げ飛ばされるのかい?!」
承諾した石燕を見て嬉しそうにする谷崎達。石燕に背を向けて鍵を掴む谷崎。
瞬きする間も無かった。
_____谷崎の背後にはアンがいた。
続編出ました!
…これ貼れてる?
迷い犬の百鬼夜行2 【文豪ストレイドッグス】【文スト】
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作者名:楓 | 作成日時:2021年2月28日 20時