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「何？賢治と⁉」
卵のタイムセールに行っていた国木田は、敦と賢治が事件解決を目指している事にそう言った。
「えぇ。敦君と二人で現場に行きましたよ。」
「……問題なンですか？」
石燕と谷崎がさらり、と言うとあんぐりした様子の国木田。
「賢治君は成績優秀で、難事件を何度も解決を_______｣
「大問題だ！」
「っ、びっくりしました…」
急に国木田が声を荒げた為驚いた石燕。そんな石燕にお構いなく続ける国木田。
「賢治の遣り方は特有すぎて参考にならん！
だが、単純で頭が常春の敦は賢治の仕事手順を素直に信じるに決まって居る！
_____拙いぞ…」
国木田が焦って居る中、クスリと、石燕が笑い出す。そんな石燕を不思議そうに見る谷崎と国木田。
「…なんだ石燕、とうとうとち狂ったのか？！」
あの唐変木のせいだな！、と騒ぐ国木田。
「いえいえ、違いますよ。治君の所為ではないですよ。ﾌﾌﾌッ」
では、なんだ、と睨む国木田と心配そうに覗き込む谷崎。
「大丈夫ですよ。
敦君は何だかんだで常識がありますし、そこまで後輩を心配しなくても良いんじゃないですか？」
「…は？」
急に何を言い出すんだ、と言いたげな国木田。そんな国木田が面白いのかまた笑う石燕。
「国木田さんは素直じゃないですね…。
敦君が心配なら心配って言った方が本人も喜ぶと思いますよー。」
クスクス、と石燕が笑って居ると、国木田に一本の電話がくる。
『国木田さん‼僕には無理ですあんな遣り方‼』
電話先で、そう叫ぶ敦。
「……よく自分で気付いた。
賢治は怪力の異能力者だ。とはいえ万能ではない。空腹の時しかあの怪力は発現せん。」
『え？じゃあ満腹になったら？』
「寝る」
そう言い、電話を切る国木田。その国木田に何か言いたげな石燕。
「…そもそもだな、石燕、貴様が賢治の遣り方をちゃんと指導しないからだろう？！」
「あら、アイデンティティを大事にしたんですよ。」
「確かに大事だがな⁉」
違うんだ‼、という国木田の悲痛な叫び声が横浜を震わせた。
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作者名：楓 | 作成日時：2021年2月28日 20時
