迷い犬の百鬼夜行【文豪ストレイドッグス】【文スト】 (ページ3)

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敦が河川敷で餓死寸前の頃、一人の女性が出張先から帰って来ていた。

彼女は、白髪で袴姿で、左右異色の目をしており、その目と同じ色のピアスをしていた。

彼女の名前は、鳥山石燕。とても、綺麗な容姿をしている。

しかし、何より気になるのが…

　両手に大量のお菓子を持っているのだ。

これは石燕の職場の先輩が大の甘味好きだからである。そんな我儘な先輩に対して、嫌な顔を一切していない。

むしろ、笑みを浮かべていた。

pppp…pppp…

そんな時、石燕の携帯電話が鳴った。

画面を見ると、＂国木田独歩＂と表示されている。

画面を見た石燕は、急いで電話に出た。

「もしもし。鳥山です。どうかしましたか？国木田さん。」

『あぁ。大変な事になった…

あの、唐変木が_____』

入水した。と、苦虫を噛み潰したように云う国木田。
続け様に、俺の計画が…とも言っていた。

電話先で、大分落ち込んでいる様子が見受けられるが

「_____あぁ、治君らしいですね。」

石燕はクスクスと、国木田の心情を露知らず可愛らしく笑っている。

『笑い事ではないぞ！石燕！』

電話先で笑っている事に気が付いた国木田は石燕を叱った。

「あらあら。すみません。治君を探したらいいんですか？」

『あぁ、あの唐変木を拾って欲しい…』

少々、面倒ですね。そんな言葉が出そうだったのを一生懸命に堪えていた石燕だった。

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