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「すンませんでしたッ！」
「へ？」
バンッ‼と、勢いよく頭を下げる谷崎。急な事だったので、理解できていない敦。
場所は代わり、探偵社のビルの下の階にある喫茶店に来ていた。
喫茶店名は、うずまき
「その、試験とは云え随分と失礼な事を…。」
「あぁ、いえ良いんですよ。
(意外と良い人だ。この人。)」
元々、気弱な谷崎と敦。歳も近い。だから、これからは、もっと仲良くなるのだろう。そう思いながらお茶を啜る石燕。
「何を謝ることがある。あれも仕事だ、谷崎。」
「国木田君も気障に決まってたしねぇ。」
国木田が言えば、それを揶揄うように言う太宰。それはどんどんヒートアップしていっていた。
そんな中、敦は気になっていた事を問う
「鳥山さんって、探偵社に勤めていたんですね。」
「えぇ。あの時は、置いていってすみません。」
「いえ、良いんですよ…。」
あぁ、名字ではなく名前で呼んで下さい。と、言う石燕。
知らない人が大勢いる職場は不安だが、少しでも知り合いがいるのは、敦にとって心強かった。
敦と石燕が話していれば、太宰と国木田の取っ組み合いが終わったのか、周囲は静かになった。
「ともかくだ。小僧。
貴様も今日から探偵社が一隅。ゆえに周りに迷惑を振りまき、社の看板を汚す真似はするな。」
厳しい口調で言う国木田。
「俺も他の皆もそのことを徹底している。
なぁ、太宰_____」
「ねぇ。石燕ちゃん。死にたいから頸を締めておくれ。そう、その美しいその手で…」
「う〜ん。いくら治君の頼みでもそれは難しいですね…」
うっとりとした表情で石燕を口説いている太宰。口説く内容に少し引いているが、笑みを絶やさない石燕。
とても目につく行為だった。
「黙れ。迷惑噴霧器‼
大体お前はいつもｸﾄﾞｸﾄﾞ…」
太宰の行為に国木田が腹を立てた。
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作者名：楓 | 作成日時：2021年2月28日 20時
