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「うふふ。どうなるでしょうね。
ねぇ？社長？」
「どんな事があっても、厳格に判断する。」
「えぇ。社長の判断に任せますよ。」
ここは、武装探偵社の社長室。そこでは、石燕と社長と呼ばれている福沢諭吉がいた。
今日は、敦の入社試験なのだ。扉の向こうからは、ナオミの兄である谷崎潤一郎の会心の演技の声が聞こえてきた。
「潤君の演技は迫力がありますね。」
流石ですね。と言う石燕の言葉に、ふむ。と、頷く福沢。
「…では、参るか。」
「えぇ。」
福沢と石燕の会話は少なかった。なぜなら、互いに言葉にしなくても大体分かっていたからだ。
扉を開けると、どうやら入社試験という事を説明されているようだった。
説明されても、理解が追いついていない敦。
「入社………試験？」
「その通りだ。」
福沢の低く、ハッキリとした声が伝わった。
福沢諭吉_____能力名『人上人不造』
「社長。」
「しゃ、社長⁉」
国木田が福沢に頭を下げているのを見てさらに混乱する敦。
それを気にせず続ける福沢。
「そこの太宰めが、『有能なる若者が居る。』と云うゆえ、その魂の真贋試させてもらった。」
「ふふ。貴方を治君は社員に推薦しましたが…
如何せん貴方は、区の災害指定猛獣です。
だから、保護すべきか社内で揉めましてねぇ。」
福沢の後ろから石燕の凛とした声がする。
石燕の登場に更に驚きを隠せない敦。
またもや、その敦を気にせず続ける探偵社員。
「そう。で、社長の一言でこうなったと。」
「で、社長…結果は？」
暫くの沈黙があったが、福沢が口を開く。
「太宰に一任する。」
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作者名：楓 | 作成日時：2021年2月28日 20時
