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3話 ページ45

「だから俺ね、ヌナと一緒にご飯食べれて幸せ」
「ミンギュ…」


じ〜ん…

「こんな素晴らしい弟を持てて、姉は嬉しい限りです…。こんな不甲斐ない姉で申し訳ないで候」

「ほっほっほ。構わん構わん」



ふと、テヒョンさんが気になった。
人のくだらない話を聞いてて退屈じゃなかったんだろうか



「その人、素敵な人だね」
「え…?」

ユンギさんが?
思わずぷっと笑ってしまった。

「Aちゃんとミンギュが心配だったんだね。だからやり方は多少あれでも、守ってたんだよ」


…なんか、それって


「家族みたいだね」

そう言われてミンギュと見つめ合う。

「…ふふ、たしかに。ユンギヒョンってお兄ちゃんみたい」

「暴力的なが問題なんだけど…」

テヒョンさんがふふ、と笑う。
そして悲しそうに

「俺も兄弟が1人でも居れば、寂しくなかったんだろうな…」

と、言った。

「…あ。」

「Aちゃんは知ってると思ってたけど、俺も親が共働きなの」

「テヒョニヒョンも?」

「そう。うち、おじいちゃんから代々続いてきた病院があって、俺も次ぐのかなーって思った時期があったり」

ごくり、と唾を飲む音が聞こえた。


「でも俺は落ちこぼれで。何をやってもうまくいかなくて…だから俺もちょっとグレてた時期があったんだ」

「テヒョンさんが…グレてた?」

「寂しかったのかな。怒られてばっかで、褒められたことないから誰かに構って欲しかったのかも。

だから…」

その後の言葉は続かなかった。



「まぁ、今じゃ親に邪険にされて自然と跡取りの話はなくなったからうちの家は大慌てだよ」



少し他人行儀に話すテヒョンさんに、唖然とした。



今日、奥様と話してそんな風だとは感じなかったし、むしろ心配してるような…

なんて声をかけていいのかわからず、机の下でぎゅっと手を握りしめる。



しんみりとしてしまった食卓にあわててテヒョンさんが


「あーごめんね、俺のせいで!おいしいごはんを不味くしちゃったらだめだね。Aちゃん、おかわり下さい!」


「は、はい…」



気を使わせてしまった。

ミンギュもどうしたらいいかわからず俺、布団の用意してくるねと言ってバタバタと動き出す。




「…テヒョンさん」

「ん?どうしたの?」

「…」


寂しくなったテヒョンさんは、何をしたんですか…?






「…いえ、お味噌汁もどうでしょう」

「うん!いるー」




なんて、聞けるわけないよ。

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ティラミス(プロフ) - ジンニムと主人公ちゃんとテテの3人の会話が、というか主人公ちゃんが面白くてめちゃ笑わせてもらいました!笑後半からいろいろと悲しすぎて胸が痛かったです(;_;)これからどういう展開になっていくのかすごく楽しみです!更新頑張ってください!! (2018年4月5日 17時) (レス) id: 8810c09dc0 (このIDを非表示/違反報告)
いくみん(プロフ) - パス解除待ってました~(T_T)また楽しみにしてますね! (2016年8月7日 21時) (レス) id: 970b4833a7 (このIDを非表示/違反報告)
どーん(プロフ) - ミョンファさん» 嬉しいです!!期待に答えられるよう精一杯やらせていただきます! (2016年6月25日 11時) (レス) id: da3ea46b05 (このIDを非表示/違反報告)
ミョンファ(プロフ) - 今一番お気に入りのお話です!更新楽しみにしてますね〜^^ (2016年6月24日 2時) (レス) id: 9c6bf2f88d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どーん | 作成日時:2016年6月7日 20時

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