医務室で ページ19
彼は再び私をベッドに降ろすと、なんと彼はベッドにドカッと座り込んだ。
「………ハク…？仕事は？」
「そなたの方がよっぽど心配だから」
いやいやいやいやいや！そういう問題か！
「寝ないと許さんぞ」
ハクの物凄い圧に押され、私は渋々横になった。
…医務室で寝るのって久しぶり。
昔はとにかく身体が弱くて、貧血気味で良く倒れていたものだ。
「…昔は週に一度はここで寝ていたな。そなたは」
「…よくあることなのに、ハクは毎回飛んできてたよね。」
「そうだね。だけど倒れ方が毎回危うかったから」
「ハクに飛びつこうとしてフラっ…ととかね」
「あれには参ったよ」
貧血気味は今も変わらずだけれど。昔みたいにしょっちゅうバタバタ…ということは無い。
「…ハク？」
「うん？」
「最近、よく子供の時の話するよね」
「そうかな？」
「…ハクが急に大人びてなんか悲しい」
「…私は私だよ」
そう言うハクだが、やっぱり彼は急に変わった。
「でもちょっと悲しい」
その腕に沿うと、彼は優しく私を抱き込んだ。
そして急激な眠気に襲われ、そのままうつらうつらと眠りに誘われる。
「……ハク様」
医務室の扉の向こうから、小声で彼の名を呼ぶ声。
「なんだ。」
彼は、立ち上がって扉を開けに行く。
「……お客様が…新入りの女中に暴力を振るわれました…」
「新入りの女中…とは…タミのことか！？」
「はい…お客様が酔った勢いでバン…と」
「無事なのか？」
「…今はなんとも…酷い怪我でして…」
この湯屋の医務室にベッドは一つしかない。
なーんとなく蛙男の視線を感じ、察した私は起き上がると、試しに床に足をつけて軽く踏ん張ろうとする。
つかまり立ちしてちょっと歩くくらいは出来そうだ。
が、私のやろうとしていることくらいお見通しのハクは、鋭い視線をこちらにキッ…と。
……大人しく…座ってます…
「大丈夫だよハク。行ってくれて全然…」
「…気持ち悪いとか無い？」
「大丈夫」
「本当にか」
「…今は…ね。なんとも言えないけど…」
ここでハクが居なくなって物凄く具合が悪くなってしまったらちょっと困るけど。
てか気持ち悪いのはもう、ずっとだから。
「……私は行ったほうがいいか」
えっ……どうしたのハク様。
湯屋内で起きた問題に対する発言とは思えない。
「はっ…はぁ…出来れば…来ていただきたい」
驚いた様子の蛙男は、少し焦り気味でそう訴える。
「…じゃあ、一瞬様子を」
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やっさん(プロフ) - なるほど。結婚してから、王位を継ぐの理由のひとつに、一人では、王の仕事が多すぎて、手に負えない事情も、あったのですね。二人で協力して、やっとなんとかなる激務、王様も楽ではない汗汗。 (2020年6月26日 20時) (
レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - ゆきさん» ちょっとし、思いっきりですが、リクエストよいでしょうか？龍神屋敷の、設定で、千尋が、家臣の扱い方が、わからないために起こした、お笑い騒動を書いてみてはどうでしょうか。どんな、騒動が、あったか興味があります。 (2020年6月8日 20時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - 千尋とハク様が、龍神お化け屋敷に、帰るのですね。ルイと沙羅姫様の問題にも決着をつけるべきですし、まだまだ、前途多難の波瀾万丈ですね汗汗。余談、千尋さん、女官の方々をうまくつかえるのか??千尋が、屋敷に珍騒動を巻き起こすか(^^;;。 (2020年6月3日 21時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - 千尋とハクの子供が、危ない汗。確かに、千尋とハクの子供には呪いが... 。呪いをとかないまま子供を作るのは、無謀なのか!?!? (2020年5月23日 22時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - 早う、暖かくして上げて！！！ (2020年5月22日 17時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yuki | 作成日時：2020年2月10日 1時
