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懐かしいあの日々 ページ9

彼は必要な書類があったとかで恋柱邸に来ていたらしい。書類を受け取るや否や、すぐに帰って行った。
師範は事前に来ることを知っていたようで、用意しておいてあった。
私にも言っていておいてくれよ師範…!

縁側でお茶を淹れて一休みしていると、

「──カァァァ!!カァァァ!!任務!合同任務!」
鎹鴉が勢いよく飛んできた。
「合同任務?誰と?」
「柱!!柱ァ!!炎柱トノ合同任務!!無限列車ニ向カエ!!」
「煉獄さんと?!」
元師範、煉獄さんと会うのはかなり久しぶりだ。
煉獄さんと、柱との合同任務…!
きっと相当な手練れの鬼なんだ…
気を引き締めて行かないと!

そう気合いを入れ直し、空になった茶碗を置いて傍らの刀を手に取った。


─────────────────────


待ち合わせの所まで来ると、煉獄さんは既に着いていた。
「煉獄さん!お待たせしてすみません。お久しぶりです!」
「A!久しぶりだな!!元気そうで何よりだ!」
相変わらずの大声に、豪快な笑い声。
「はい、おかげさまで!」
煉獄さんは本当に底抜けに明るくて、炎柱の称号に相応しい情熱の人だ。
「早速行こう!人が多いので気を付けるようにな」
「はい!」
そして紳士的。
煉獄家に身を寄せさせてもらってからも、煉獄さんの賑やかさに驚いたのを覚えている。
特に師範が煉獄さんに弟子入りしてからは、もっと、騒がしいくらい賑やかになった。
私は千寿郎くんと一緒によくお菓子を作っていた。
それを嬉しそうに、おいしいおいしいって大騒ぎしながら食べてくれたっけ。
あの時は楽しかったな…

「…A?どうかしたか?」
隣にいる煉獄さんが、不思議そうに顔を覗き込んで来ていた。
「あ、いえ!煉獄さんの家に居たときのことを思い出してて…」

「千寿郎くんとお菓子作って、煉獄さんと師範がはしゃぎながら食べて…あの時は楽しかったな〜って、思ってました」
そう言うと、煉獄さんは朗らかに笑った。
「ははは!あの時は確かに楽しかったな!だがまだ俺も甘露寺も千寿郎も生きている。また今度菓子も作ってくれ!俺と甘露寺でたらふく食べてやろう!」
「それ私たちが大変なだけですから!」

どこか懐かしい感じに包まれながら、和やかに任務先へ向かっていたその時だった。

「?なんだ、どうした?」
鎹烏が、煉獄さんの肩に止まった。
足に結ばれた手紙を開いた煉獄さんが、目を見開く。
「…A、予定変更だ。近くに鬼の群れが出た。隊士の援護に回るぞ」

鬼って厄介だ→←新年のご挨拶(ちょっと余談)



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作者名:merry | 作成日時:2020年12月13日 23時

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