一発勝負 ページ11
「…面倒くさっ」
て言うか、めちゃめちゃ強いじゃん。
一体でも頸斬られなかったら死なないのに。なんで十二鬼月じゃないんだろう。
──炎の呼吸、壱ノ型、不知火
鬼の頸自体はすぐに落とせる。
なるほどなあ、鬼自体は弱いんだ。
ただ、死なない。
──すぐに倒せないと判断したら──
「隊士と自分の防衛に徹する…」
攻撃を繰り出しながら、少しずつ生き残っている数名の隊士を保護していく。皆出血がひどいし、意識のない隊士もいるようだ。
かといって戦えるのが私ひとりである以上、手当も出来ない。
しかもこの鬼の特性からして、じわじわとお互いの体力を削る長期戦になるだろうな。
でも、隊士の怪我は一刻を争うものもある。
早いとこ決着をつけないと……
「……煉獄さん、ごめんなさい」
柱の命令を無視することになるが、煉獄さんを待たずに一撃で仕留める。
正直、この程度の鬼なら、この技で頸は落とせるだろう。
ただ、今の私の体力ではこの技は一度しか出せない。
文字通り、一発勝負──
──炎の呼吸、奥義──
できる限り速く、根こそぎ抉り取る──!
──玖ノ型、煉獄──
轟音と煙が収まった後、残されたのは──
15人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:merry | 作成日時:2020年12月13日 23時