好きです、我妻先輩。 (ページ23)

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ジェラシーってやつだねページ23

「早見さんって、善逸のこと好きなの？」
「へ！？」
肩を並べて歩き出すや否や、唐突にぶっ込んできた栗花落先輩。さては先輩、梅と同じタイプだな。無意識に爆弾落としていくスタイルだな。
「あ、ごめんね急に。この前会ったときからどうしても聞きたかったの」
「え、そんなに分かりやすかったですか…？」
「うん、まあ…大丈夫だよ、たぶん皆気づいてないから」
皆鈍感だし、と笑う先輩。
「そ、そうなんですか？」
「うん。伊ノ助は見たとおりだけど……炭治郎も結構鈍感なんだよね」
少し困ったように呟く。
「善逸も大丈夫だと思う。ああ見えてピュアなとこあるし」
「そうなんですね…」
あれ、
今、一瞬なんか…モヤッとした。

「て言うか、否定しなかったね」
「え？あ、ち、違います！違うんですっ！」
「ふふふ」
ニコニコ笑う先輩は私の言い訳も聞く気がなさそうだ。

「うぅ…実は、好き、みたいなんです、けど」
「うん。だろうなって思ってた」
「我妻先輩って…彼女とか…」
「いないよ。高校入ってからはいたことないと思う」
「そうなんですか…！よかった…」
「中学は…いたっけなぁ…？いなかったと思うけど…」
「え、中学も一緒なんですか？」
「うん。小学校から一緒なんだ」
「！幼馴染みなんですね！」
「うん。炭治郎と伊ノ助と、あとひとり」

幼馴染みかぁ……
じゃあ、ずっと一緒にいるってことだよね。
私の知らない先輩も、いっぱい知ってるんだ…

「早見さん？」
「あ、なんでもないです。すみません」
これ…嫉妬、かな…
こんな美人が隣にいたら…先輩だって揺れるよね、きっと。

「……私、好きな人いるから大丈夫だよ」
「へ……？」
数秒考えて、意味を理解した。
「あ、えと、」
「いいの。嫉妬するよね、分かるよ。私なんて男子に嫉妬してるから、重症だと思う」
「……栗花落先輩の、好きな人って」
「うん？」
「竃門先輩ですか？」
「え」
途端に頬をポッと染めて固まる栗花落先輩
「先輩も、分かりやすいです、ね…」
「な、なんで分かったの…？ほとんど話してないけど…」
「んー、勘……？雰囲気を見た感じ…ですかね…？あと、さっき鈍感って言ってた時、困ってたので…」
「まさかそれでバレるとは…」
「幼馴染みってことは…ずっと、ですか？」
「意識したきっかけは小学校の時かな」
「すごい…一途なんですね…！」
「ま、まあね」
話しながら、すっかり打ち解けて話せることに気付く。
なんか、嬉しいな。
思わずふふっ、と笑いを零した。