Episode01 M44 ページ44
「ちゃんと絞め殺せよ。」
何言ってるんだ。
自分の心臓の音がうるさい。
思考がまとまらない。
「タイムアップならお前も殺す。つったよな？」
はぁはぁという自分の息が
やけに大きく聞こえた。
言ってた。
言ってたけど…。
これ以上やったら、本当に死んじゃう。
あ、いや殺せって言ってんのか…。
でもそれじゃ…人殺し？
自分の下で、苦しそうに咳き込むウンコと
ニヤニヤと動向を見守るヤバ高生と。
戸惑って動かした視線には、ロクなものは映らない。
市橋がスマホの画面をこちらに向けた。
戦いのゴングと同時に、開始されたタイマー。
残り時間は…もう…
「あと、10秒…9、8…。」
「あぁ…。」
やらないと、殺される。
「「7、6…。」」
市橋のカウントダウンを引き継いで、
周りから声が上がる。
あー！
声をあげながら、意識が遠のいたままの
ウンコの首に手をかける。
やらなきゃ
やらなきゃ
だって、しかたないっ
「「「5、4、3、2、1…。」」」
カウントダウンと共に強くなっていく力。
「ウッウッうー！」
早く終わってくれ。
はやく、はやく…。
ごめんなさい。と聞こえた。
噛みしめるような悲鳴の合間に。
許してほしいのはこっちなのに…。
「殺せよ！」
「早く行けよ、おら！」
自分の手にかけられていた
ウンコの抵抗の手が床に落ちた。
終わった。
ため息と涙が、同時に溢る。
白目をむいたウンコに嘲笑の声が上がり
安堵と絶望が同時にやってくる。
「うんこ、白目！」
「白目むいてる。」
「キノコ…。
お前もう帰っていいぞ。」
興味を失ったように言う市橋。
「いや…死んで…。」
後から考えれば、この時さっさと帰ればよかったんだ。
「死んでねぇよ。」
市橋が駆け寄って来て言った。
「こんなんで死ぬかよ。」
ペチンと音を立てて、市橋がウンコの
頬を叩くと、ピクンとウンコが反応を返す。
確かに死んではないようだ…。
よかった。
ほっとしたのは、殺人犯にならなくて済んだから。
「じゃ…失礼します。」
もういい
おわったんだ
はやく帰ろう
入り口手を伸ばした背に
「ちょっとまったー！」
と声がかかる。
「きたー！」
「いえーい！」
歓声が上がったから、織込済だったのかもしれない。
「第一印象から殺したいって思ってました。」
さっきまでずっと懸垂してた男が
象の被り物を被りながら言う。
「いえーい！」
「お願いします！」
「bonus stage！」
市橋が手を上げる。
試合開始を告げるように。
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結姫(プロフ) - みほさん» しばらくは、出てこないと思う♪乙女な小説が書きたいのに！汚物のはなしばっかり＞＜ということで、また次巻〜 (2017年8月8日 19時) (
レス) id: aa658a14f4 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 結姫さん» すっごい書いてありましたねｗｗｗ1巻目完結おめでとうございます＾＾我儘なリクエスト、聞いてくれてありがとうございました！次も楽しみにしています♪ (2017年8月8日 19時) (レス) id: ffa53d8167 (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - レオナさん» レオナさん、ごめんなさい。2巻目まだ公開できる状況になってなくて、下書きのままなのです。リンクややこしくてすみません><少々おまちください (2017年8月6日 11時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - しおらんさん» しおらんさん、ありがとうございます^^ケーキシーン、ほんとはもっと長かったんですけど、パート1をトビオのセリフで終わりたくて、若干短く><そのうちその時の話ももう一度出てくる予定なので、次巻もよろしくお付き合いください^^ (2017年8月6日 11時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - 毎回楽しく読ませてもらってます！パート2なんですけど、パスワードかかってますか？ (2017年8月6日 0時) (レス) id: 1e5c4cc75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結姫 | 作成日時：2017年7月20日 0時
