Episode01 T36 ページ36
「どうしてですか。
金持ってる以外、こいつにいいとこなんて
何一つないじゃないですか。」
「そんなことありませんよ。
たくさんありますよ。」
「たくさんって？」
「色々です。」
「いろいろって？」
「…。」
田中からの度重なる質問に、
答えに困って
口ごもってしまう菜摘先生。
「…一つもないんかいっ！」
思わず突っ込んでしまった。
『あの、昨日ヤバ高の生徒に絡まれました！
困ってる私たちを、センパイは助けてくれたんです！5人相手で、1人でですよ？
簡単に出来ることじゃ…。』
「どうせ、金で解決したんだろ？
やっぱり金だけじゃないか。
立花先生だって、何も出てこないじゃないですか。」
金で解決と言われたら、
ぐうの音も出ないのか、Aは
悔しそうに唇を噛んだ。
「まぁ、でも着任してきたばっかりの
先生なんで知らなくても無理ないんじゃないっすかね？」
伊佐美がフォローをいれるが、
田中は聞く耳を持たない。
「もういいですよ、おう、さっさと帰れ！
二度と来るなよ！」
『ちょ…！…むぐ…。』
田中の言ってることは、中々ひどいと思うが
文句を言おうとAが開いた口を
押さえつける。
「えっぐ。」
「大丈夫？」
心配そうに背中に尋ねた菜摘ちゃんに
パイセンは黙って親指をたてた拳を見せた。
「気にしないでね。
…課題、早く出しなさいよ。」
パイセンには優しい一言を。
ついでに俺に課題の提出を急かして
菜摘ちゃんは立ち去った。
「うっす。」
「全っ然、響かへんし。教師の言葉っちゅうのは軽いもんやなぁ。
もっともらしい事ばっか言いよってからに。
結局、人間の本質っちゅうもんが
何もわかってへんわ。」
パイセンが向こうを向いたまま言う。
「…そうっすよねー。」
伊佐美が言うが…
気のせいか、パイセン声が震えてないか？
「イェーイ！子供騙しでやんのー。」
「やーい！」
「パイセーン。」
様子を見ながら、のっかる伊佐美とマル。
Aは心配そうに、パイセンの背中を見ている。
「んじゃま、気ぃ取り直して行こか！」
「パイセン、思いっきり泣いてんじゃないっすか。」
振り返ったら、めっちゃ泣いてるパイセンに
駆け寄り4人で抱きつく。
「行こう、行きましょう！」
「ぱーっと遊んじゃいましょう！」
「パイセンのおごりで。」
「気を取り直して、行きましょう。」
うぅって嗚咽を漏らして哭くパイセンの
頭をAがそっと撫でた。
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結姫(プロフ) - みほさん» しばらくは、出てこないと思う♪乙女な小説が書きたいのに！汚物のはなしばっかり＞＜ということで、また次巻〜 (2017年8月8日 19時) (
レス) id: aa658a14f4 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 結姫さん» すっごい書いてありましたねｗｗｗ1巻目完結おめでとうございます＾＾我儘なリクエスト、聞いてくれてありがとうございました！次も楽しみにしています♪ (2017年8月8日 19時) (レス) id: ffa53d8167 (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - レオナさん» レオナさん、ごめんなさい。2巻目まだ公開できる状況になってなくて、下書きのままなのです。リンクややこしくてすみません><少々おまちください (2017年8月6日 11時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - しおらんさん» しおらんさん、ありがとうございます^^ケーキシーン、ほんとはもっと長かったんですけど、パート1をトビオのセリフで終わりたくて、若干短く><そのうちその時の話ももう一度出てくる予定なので、次巻もよろしくお付き合いください^^ (2017年8月6日 11時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - 毎回楽しく読ませてもらってます！パート2なんですけど、パスワードかかってますか？ (2017年8月6日 0時) (レス) id: 1e5c4cc75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結姫 | 作成日時：2017年7月20日 0時
