Like Salome 50 ページ41
「こちら、我々が捜査協力をお願いしている
犯罪学者の火村先生と作家の有栖川先生です。」
この紹介の仕方は久しぶりだ。
いつもは、この後
"心理学者のA先生です"
と続く。
その時の、Aちゃんの
なんとも言い難そうな、曖昧な笑みも可愛くて
好きやった。
いつもは、ポーカーフェイスなのに
それが少し崩れる瞬間。
俺と火村くらいしか気づいていないだろう
その瞬間が…。
「アリス。」
「お…おぉ。」
急に現実に引き戻され、変な声がでた。
「こちらは、楠瀬さんの婚約者で
「瀧岡さんのお店の関係者の方は別室に。」
坂下が横から小声で言う。
婚約者にはキャバクラ通いの話は
せんほうがえぇって事やろうか。
まぁ、婚約者がキャバクラ嬢の
第一の被害者に惚れ込んでたなんて聞いて
いい気はせんよな。
「では…。
先ず、婚約者の方が、
毎夜の如く、キャバクラに通っていたことについてですが…。」
有栖は思わず、火村の腕を殴る。
「おまえな！」
「なんだ？」
しーんと静まってしまった部屋。
Aちゃんもおらんのに
これ、どう収拾つけるんや。
「婚約者である貴女は、それをご存知でしたか？」
「えぇ。」
火村の視線に、
篠塚は冷静に頷いた。
「接待に使用する店を持つのは、
営業マンとしては大事なことだと思っておりますので。」
それにしては、度を越していたようだが。
通っていたのは、一人でほぼ毎日だったらしいし、
接待に使う店探しが目的ではなかっただろう。
「キャバクラ通いは別に気にしてなかった？」
「…そうですね。」
「ちなみに、2/20と24は楠瀬さんには
会っていますか？」
「えっと…。」
そう呟いて、篠塚は手帳を取り出すと
「2/20は会いました。
彼と23時頃まで一緒でしたよ。」
と言って、手帳を閉じる。
「それは、彼の家で？」
「いいえ、二人で外で食事を…。」
「家には行っていない？」
「はい。」
「普段のデートでもそんな感じですか？」
「主には。あとは、私の実家で父も交えて。」
火村の問いかけに淡々と答える篠塚。
「あ、もしかして…。」
「はい。勇人さんは、父の部下です。」
思わず声をあげてしまった有栖に、
篠塚は冷静な表情で頷いた。
「ちなみに、楠瀬さんが亡くなった24日の…。」
「午前2時から3時の間です。」
鍋島が火村の視線を受けて言ったのに対し
「夜は、家に一人で。」
と篠塚は首を横に振った。
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結姫(プロフ) - 黒猫さん» 黒猫さん、コメントありがとうございます！わたしも機種変で久しぶりに占ツクを開きました。久しぶりに読み直して更新してみようかなーと思う温かいお言葉ありがとうございます (2021年11月30日 22時) (
レス) id: 3be09aaa01 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 。久しぶりに占ツクを開いて、初めから読んでいますが何度読んでも、この回と今？最新のあたりはちょっと苦しくなるくらい物語に没頭してしまいます。つい読み返してしまう作品です。あまり頻繁には読めていませんが、面白いのでこのまま最新まで読み進めたいと思います (2021年11月5日 2時) (レス) id: 65cf13def1 (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - みほさん、ありがとさんです♪11も今晩には公開予定です＾＾ (2017年4月7日 11時) (レス) id: aa658a14f4 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 10巻完結おめでとうございます！！11も楽しみにしています♪ (2017年4月7日 10時) (レス) id: ffa53d8167 (このIDを非表示/違反報告)
結姫(プロフ) - アソパソマソさん» アソパソマソさん、それです(笑)と言うことで、分岐点は13の予定…。着実にシャングリラの……あとは読んでいただいてのお楽しみ♪ (2017年4月7日 7時) (レス) id: 2910946d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結姫 | 作成日時：2017年3月6日 22時
