※三途君は取り扱い注意です※

20、三兄妹 ページ20

『もしかして千咒ちゃん！？』


千「うん！」


春「は？お前ら知り合いなの？」


『知り合いっていうか、私にとっては命の恩人だよ。』


千「恩人だなんてそんなそんな！」


春「いや、まず経緯を説明して？」


『千咒ちゃんは、昨日私が不良に絡まれているところを助けてくれたの。』


春「は？ふざけんなよ。」


千「ハル兄なんでそういうこと言うの？」


春「お前だけいいとこ取りやがって。」


千「ハル兄だっていつもそうじゃん！」


『まぁまぁ…。』


ケンカが始まりそうだったので、止めに入る。


『あれ？でもおかしいな…。』


春「？」


『千咒ちゃんの名字は“瓦城”で、春千夜の名字は“三途”だよね？兄妹なのに、なんで名字違うの？』


春「なんか三兄妹揃って、同じ名字って嫌だなぁって思って。」


えっ…それだけの理由…。


『三兄妹ってことは、もう一人いるってこと？』


千「だいぶ歳の離れた兄貴がいる。」


『そのお兄さんの名前は何て言うの？」


春「明司武臣。」


やっぱりみんな名字が違う…。


千「結局は“明司”が本当の名字。」


『そうなんだ…。』


『でも春千夜、学校とかでも“三途”だよね？先生とかにもそう呼ばれてるし…。』


春「まぁ小さいことは気にするな。」


いやデッカイことだろ…。

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