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静寂な空間での遭遇 ページ1

この心は孤独だ。

闇だ。

光なんて差し込めるわけがなかったんだ___









中野は一人、図書館で読書をしている。




今日は帝國図書館の久しぶりの休館日で、人は誰一人としていない。
この図書館を開けてくれた館長を除いて。





シン…とする心地の良い静けさと年代物の本独特ののくすぶる匂い。

そんな静寂な空間にて中野は読書スペースで読んでいた




中野『…ふふ、久しぶりに読んだなぁ夏目先生の著作。本当に何回読んでも素晴らしい。』





感慨深く思いながら、中野は頁をペラリと一枚めくってみる



中野『……ここの言葉、すごく気になるな。読者にどう考察させるかと同時に、どういう意図でこの言葉を使ったんだろう…。

今度夏目先生達を呼んで議論し合おう』




そう意気込んで最後の頁をめくり、この本の読書を終えた。







____なぜ、今日彼が文豪や職員の皆がいない休館日にわざわざ図書館に出向いたか。……至って簡単な理由である。




“ただ、本が読みたかっただけだ”




中野『館長さんには申し訳ないことしちゃったかな…
気にはしないって言ってたけど、せっかくの休みなんだから僕のこんな小さなワガママをすんなりと承諾しなくてもよかったんだけど……』





館長本人曰く、【せっかくの休館日だからこそ静かな図書館で前々から溜まっていた仕事を終わらせる】ということで、中野の要求を受け入れたのだ




………まぁ、もう過ぎた事はしょうがない。



それに開けてくれた事を感謝した方が館長にも余計な心配をかけずにすむからと自分に言い聞かせておこう。





中野『……さてと、次の本を読もうかな』






スッと椅子から立ち上がると、二階へ赴いて夏目の本があった棚へと戻した。
すると……







カツカツカツ……






中野『ん?誰か来たのかな。多分館長さんだろうけど…』






一応、二階から一階の読書スペースへと視線を移すと、



その場に現れたのは他の文豪でも、



ましてや館長でもない。



__長い黒髪が目を引く美しい女性。









フユヒ『ふぅ、頼まれた荷物はこれでいいのかな?』





中野『えっ…!?』

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タタリ - 面白いです!これから物語がどうなるのか、ワクワクします!本当にありがとうございます! (5月23日 21時) (レス) id: 6915327b77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天城 ー天にそびえる城ー | 作成日時:2020年4月8日 18時

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