【文アル】太宰治、お誘いをする (ページ9)

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心からの想いページ9

太宰『ち、違うんだ司書!
別にそんなやましいことじゃなくて、その……あれだ!!

普段司書に素っ気ないやつ…正宗白鳥とかああいうやつらとかでも、それ着てたらもしかしたら振り向いてくれるって意味だぜ!!?

だからその……!!!』

大袈裟に身振り手振りでｱﾜｱﾜと説明し出す太宰。

そんな微笑ましい光景を目の当たりにしたフユヒは笑いを堪えきれず、「ふふっ」と吹き出す

フユヒ『あははは!
太宰先生、そんなに必死になって説明してくれなくても私には分かります。

……ありがとうございます。

太宰先生の大切なインクを落としそうになって、自分の不注意でスカートを汚して…

そして、こうしてお買い物にまで誘って頂いて…

すごく胸がいっぱいで、感謝してもしきれません…!』

ﾆｺｯと美しい微笑みをフユヒは浮かべた。

……太宰はﾄﾞｷﾘと心臓が大きく跳ねた。
先程の色香を纏わせた大人の女から、微笑み一つでまた普段のお淑やかな淑女へと変わる

彼女にはたくさんの秘めたるチャームがありそうだ

＿＿もっと見てみたい、という自分の願望は今は抑えておこう

太宰『…へへっ、司書。俺、あんまり感謝とかされたことがないから、こーゆー時になんて言えばいいか分からないけど…

……司書、俺もきみに感謝してる。

いつも無頼派(俺たち)を…他のやつらも支えてくれて、心からありがとうな。

これからもよろしく頼むぜ司書！』

太宰とフユヒ。

二人はお互いに微笑みを交わしたその後、その様子をﾆﾔﾆﾔしながら見ていた店長によってからかわれると、

フユヒは顔を真っ赤に。

太宰は満更でもない様子で。

お会計を済ませるのだった＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

太宰(……危なかった、危うく司書にホントの気持ちを言うところだった。

彼女はまだ“何も知らない純粋無垢な花”。

もう少し…もう少しだけ時間をかけたら俺の想いを受けてもらおう

……もし、その前に彼女が俺の気持ちに気づいてもらえたら。

あいつらの前でめいいっぱいぎゅーっと抱きしめてやろう!!

＿＿＿絶対、離さない。離すつもりはないぜ？

…司書(フユヒ)。)

〜Fin〜