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“羨ましい”と思ってしまったんだ。
素直に、まっすぐ、
何の後ろめたさも裏切りもなく、
彼に好きだと言えることが。
だから―――――――――――
＊
「あの、君、悪いけど…………」
「はっ、はいっ、ごめんなさい！！！」
「うわ！？」
新しい剣が欲しいなぁ、というキリトの呟きをすかさず拾ったアスナが紹介してくれた武具店を訪れてみると。
そんな物々しい肩書きからはまるで想像がつかない、お人形さんみたいなウエイトレス風の格好をした少女――――店主は大きな揺り椅子で転た寝をしていた。
仕方がないので起こそうとキリトがそっと肩を揺すりながら声をかけたのだが。
…………なぜだか彼女は、誰かに叱責されたかのように大声で謝罪しながら飛び起きた。
「………………」
「………………」
「………………こほん」
そして流れる気まずい沈黙。
……を、咳払いで誤魔化して、その人はにこりと営業スマイルを浮かべる。
「いらっしゃいませ。武器をお探しですか？」
「あ、う、うん」
「片手剣はこちらの棚ですので、どうぞご覧ください」
「えっと、オーダーメイドを頼みたいんだけど……」
困ったようにキリトが言うと、店主は目を丸くした。
無遠慮にならない程度に気を使った視線が、さっとこちらの装備を確認する。
途端に彼女は顔を曇らせた。
オーダーメイド品は質が良いものが作れるが、そのぶん要求ステータスも高く、値段も高い。
とてもではないが、私たちの格好を見て(キリトは盾無しだし、私に至ってはフード付きというどうしたって防御値の低い装備しかしてない)その代金が払えるほど稼いでいる――――言い換えれば“強い”プレイヤーには見えなかったのだろう。
「えっと、今ちょっと金属の相場が上がってまして、多少お高くなってしまうかと思うんですが……」
「予算は気にしなくていいから、今作れる最高の剣を作ってほしいんだ」
涼しい顔をしたキリトの発言に、今度こそ店主は絶句する。
……やっと再起動した時、彼女は営業仕様の言葉遣いも忘れてだいぶ素が出ていた。
「…………そ、そうは言われても……具体的にプロパティの目標値とか出してもらわないと……」
「それもそうか。じゃあ、この剣と同等以上の性能、ってことでどうかな」
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moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2020年12月16日 20時) (
レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 - 15-4〜16-7までの流れが、主人公の葛藤と矛盾が鮮明に描かれていて心に刺さりました。この作品面白いので更新頑張ってください。応援させていただきます。 (2018年11月14日 20時) (レス) id: 10e431e9a6 (このIDを非表示/違反報告)
夢巫女 - シリアス大好きです。この二人がこのあとどうなるのか気になります。更新お忙しいと思いますが、頑張ってください。楽しみにしてます。 (2018年11月6日 21時) (レス) id: 6cc7262479 (このIDを非表示/違反報告)
コトノハ - この作品、私のどストライクな作品です！！もう更新してくれないのでしょうか？続き楽しみに待ってます！ (2018年10月28日 14時) (レス) id: 611c145fdc (このIDを非表示/違反報告)
Kizuna(プロフ) - アリスさん、コメントありがとうございます！！！ヘ(≧▽≦ヘ)♪ そう言って頂けるととても嬉しいです…！前回更新からだいぶ長いこと時間があいてしまいましたが、またちょこちょこ書いていきますので、よろしくお願いします(*≧∀≦*) (2018年1月19日 14時) (レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kizuna | 作成日時：2017年4月9日 16時
