番外編[四月一日��](※2000hit記念) ページ48
……というわけで、現在。
俺は表面上は真面目な顔を装いつつ、内心ではニヤニヤしながらAの反応を窺っている。
「……………………………………」
視線の先、Aは真っ赤な顔をして固まっている。
どうやら動揺させることには成功したようだ。
…………そこで満足しておけば良かったのに、普段とは違うどころかβの時でさえ見たことがないAの表情に、ある感情を大いに刺激された俺は、自分でも不思議なくらい真剣にもう一押ししてしまった。
「……なぁ。A、聞いてる？ お前はどうなんだ？」
「──────っ」
さらに詰め寄って、囲い込むようにAの顔の横に両腕をつく。
…………閉じ込められた彼女は、びくっ、と身をすくませて。普段からは考えられない弱々しい反応をする。
(う、ヤバい。ここらで止めとかないと後が怖いぞ)
…………すでに十分マズイ気もするが、今ならまだ殴られるくらいで済むかもしれない。もしかしたら。
でも。
“嘘”に過ぎなかったはずなのに、
“エイプリルフールの悪ふざけ”なのに。
心臓がうるさいくらいに暴れていて。
…………Aは、いったいどんな答えを─────
《そこまでダ。……すでに種明かしはしてあるから、覚悟するんだナ、キー坊》
「へ？」
「……そういうこと。ありがとう、アルゴ」
突如、目の前にメッセージが現れるのと。
…………Aが地を這うような声を出すのは同時だった。
(──────っ！！？)
猛烈な殺気を感じて飛び退く。
すると、解放されたAがゆっくりと立ち上がって。
愛用の長剣を具現化させて、スラリと引き抜いた。
にっこりと微笑む。
……………が、眼が笑っていない。
「……エイプリルフールの嘘、なんだよね？ キリト」
「────！！！」
「……安心して。圏内だから死なないよ。その代わり、私の気が済むまで続けるから」
覚悟してね。
………という死刑宣告(死なないけど)とともに地獄の制裁が幕を開けて。
俺はもう二度とこの類いの嘘はつかないと己に誓ったのだった────。
………………本当に“嘘”だったのか、
嘘だとしたらどうしてあんなに真剣にAの答えを聞きだそうとしたのか、
疑問を自分のなかに残しながら。
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Kizuna(プロフ) - わあああすみません！！！ご指摘ありがとうございます(>o<") (2017年3月7日 14時) (
レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいねー (2017年3月7日 13時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kizuna | 作成日時：2017年3月3日 20時
