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「でも、大丈夫なのか? 参加者全員にバフ効果かけて回るってことは、ボス戦の間、常に移動しまくるってことだろ」
気を取り直したキリトが心配そうにこっちを見る。
「強化はタゲを引きやすいし、下手すりゃボスに狙われるぞ??」
「……平気。アルゴほどじゃないけど、私も敏捷力(AGI)にはそこそこ自信があるから。それに騎士様の許可も取ってある」
「いつの間に……?」
「キリトの知らぬ間に」
「………………」
キリトは唇をひん曲げた。
面白くないと言わんばかりだが、今の会話のどこに不機嫌になる要素があったのかまるでわからない。
……けれど、それについて問いただす前にディアベルがやってきて。
アブレ組二人パーティー(もちろんキリトとアスナのことだ)を困ったように眺めたあと、
「君たちは、取り巻きコボルトの潰し残しが出ないように、E隊のサポートをお願いしていいかな?(訳:ボス戦の邪魔にならないように後方で大人しくしててね)」
と言ったので、キリトは気色ばんだアスナを宥めつつ、パーティー戦のなんたるかを説明しなきゃならなくなって忙しそうだったので、またの機会にすることにした。
…………その後、二回目のボス攻略会議は、AからGまでナンバリングされた各部隊リーダーの短い挨拶と、ボス戦でドロップするだろうお金やアイテムの分配方針を確認して終了した。
昨日と同じく「頑張ろうぜ!」「オー!」のシメに形ばかりの参加をしつつ、私も緊張と高揚がないまぜになったような気分を噛み締めていた。
明日、いよいよ第一層フロアボスに挑むことになる────。
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Kizuna(プロフ) - わあああすみません!!!ご指摘ありがとうございます(>o<") (2017年3月7日 14時) (レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいねー (2017年3月7日 13時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kizuna | 作成日時:2017年3月3日 20時