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番外編1-2 (side.K) ページ13

彼女が何か囁く。
でも、声が小さ過ぎて聞き取れない。
問いただしても誤魔化すように笑うだけで答えない。

けど、気がついた。
彼女の手が震えている。
握った剣が、カチャカチャと微かに音を立てている。

(……死にかけたんだもんな……)

怖くないわけがない。
現に俺だってさっき醜態を晒した。
なのに、彼女が普通に見えたから、勝手に思い込んでいたんだ。

大丈夫なんだ、って。
俺と違って強いんだ、って。

……本当にそうかはAにしかわからないことなのに。

「A!」
「え? ……わぷっ!」

バサッと掛け布団を放ってやる。
もがもがともがいて脱出している間に、俺は毛布を持って彼女の隣へ。

「え? ちょっと、キリト!?」
「悪いけど、自分だけベッドなんて使えないから。Aが動かないなら、俺もここで寝る」

宣言して毛布にくるまり、
挑むように彼女を見つめると、
くしゃりと顔を歪めた。


(…………………ああ、まただ)


再会したAの変わったところ。

笑わなくなった。
無表情になった。
……それから俺のことを、ひどく悲しそうに見るようになった。

「……好きにすれば……」
「おう。好きにする」

Aが、渡した掛け布団にぽすっと顔を埋める。
しばらく無言の時間が流れて────

「ねぇ、キリト」
「ん?」
「ホルンカの村までって言ったけど。これから先も、一緒に行っていいかな…………」

涙に濡れる不安定な声。
……再会したAそのもののようだと思った。

だから、俺は、


「ああ。一緒に行こう」


……彼女が前と違う理由に思いを馳せながらも。

俺からはその手を離さない、
とこのとき心に決めてしまったのだ─────

3 (side.unknown)→←番外編1 (side.K)



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Kizuna(プロフ) - わあああすみません!!!ご指摘ありがとうございます(>o<") (2017年3月7日 14時) (レス) id: 62524f433b (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - オリジナルフラグを外してくださいねー (2017年3月7日 13時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kizuna | 作成日時:2017年3月3日 20時

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