CC-5.00 ページ8
レオリオ「＿＿＿終わった！！」
七時を回った頃、彼はそう言って立ち上がった。「遅いわよ、それ如きに何時間かけてるの。」と指摘すると、「一瞬で終わらせるお前らの方がおかしいんだよ。」と返された。
講義室に誰もいないことを確認して、施錠すると、不意に彼が尋ねた。
レオリオ「お前、レポート終わってたくせに何で残ってたんだ。」
「教授に施錠を頼まれたから。」
レオリオ「なっ…だったら早く言えよ！それか俺に鍵を渡せば良かっただろうが。」
「教授に任されたのは私よ。あくまでも責任は私にあった。」
レオリオ「…頭硬いな。」
「貴方こそ頭の回転が遅いんじゃなくて。」
レオリオ「ったく、偉そうな女だぜ。」
なんてお互いに悪態をついていると、彼は調子を変えて言った。
レオリオ「そう言えば、お前何時までそれ持ってるんだ。」
と、彼が指さしたのはビニール袋に入ったマウスの亡骸。
「埋めてくるの。」
レオリオ「そんなのやってたらキリないだろ。」
「彼らの犠牲の上に医学は発展していくのよ。できる限りの敬意は示したい。」
レオリオ「…そうかよ。」
「何か？」
レオリオ「やっぱりお前は頭硬いんだな。」
「余計なお世話よ。」
口を開けばそんな事ばっかり。やっぱり品のない男だ。
…でも、今朝に比べると、心做しか彼の表情は柔らかくなっている気がした。
*
運転手「お嬢様、探しましたよ！全く、こんな時間まで何なさってたんですか。」
「ごめんなさい。実験に精を出してしまって。」
運転手「それなら仕方ないですけど…上手くいったんですね、実験。」
「え？まぁ…そうね。どうして？」
運転手「とても嬉しそうな顔をしてらっしゃったので。」
「…そう。」
もしかしたら、私も腑抜けた表情を晒してしまっていたのかもしれない。そうだとすれば、一生の不覚だ。
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かにかま(プロフ) - ミユミユさん» コメントありがとうございます。関心を持っていただけたようで何よりです。 (2020年4月18日 21時) (
レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
ミユミユ(プロフ) - とっても面白かったです！！ レオリオてなかなか見ないので、この作品を見て気になってきました！！ (2020年4月17日 17時) (レス) id: c90b9e15eb (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 音かなでさん» コメントありがとうございます！わわっ、勿体ないくらいのお褒めの言葉とても嬉しいです。そして、愛を感じていただけて何よりです笑 誤字は私もしょっちゅうしてしまいます。気になさらないでください。次回作も宜しければ、お付き合いくださいませ。 (2020年2月24日 21時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
音かなで(プロフ) - あっすいません、文がおかしくなってました…“いつも楽しく読ませていただいてます”でした！失礼しました (2020年2月24日 21時) (レス) id: 73c7ce9b4a (このIDを非表示/違反報告)
音かなで(プロフ) - あー面白かった！！かにかまさんって、キャラクターをちゃんと理解してくれていて読んでいて気持ちがいいです。ハンターハンターへの愛を感じますwいつも楽しみに読んでいただいてます。これからも頑張ってください！ (2020年2月24日 21時) (レス) id: 73c7ce9b4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2020年2月11日 20時
