CC-1.00 ページ3
___と、決心したのも虚しく、私は彼の一般人とバディーを組むことになってしまったのだ。
*
事の発端は十分前。
教授の呼び掛けによって、二人以上でグループワークを行うことを強制された。
勿論のこと、態々寄ってくる人間なんて居ないわけで、一人取り残された私。
教授「あー…藤沢君。君にもどこかしらのグループに入って欲しいのだが。」
「お気遣いありがとうございます。ですが、大丈夫です。私は一人で出来ますので。」
教授「そうは言ってもだな…」
今までにもこんな事は何度かあった。
でも その度に、こうやって一人で乗り越えてきた。
簡単な事だ。
一人で倍働けばいいだけの話。
…しかし、ここで流れは一変する。
折角教授が首を縦に振りそうだったのに、ある男が名乗りを上げたのだ。
?「何だよ、アンタ余っちまったのか?仕方ねぇな、俺が組んでやるよ。」
「は…?」
間違いなくあの一般人だった。
親切に引き止めてくれる友人に見向きもせず、彼は此方に向かってくる。
「ちょ、ちょっと。貴方には他に組んでいる人がいるんでしょ。」
?「あっちにはまだ三人いる。でも、アンタは居ないんだろ。」
教授「そうだ。ここは彼に甘えなさい、藤沢君。」
「…。」
私としたことが、一生の不覚だ。
いつの間にか隣に座っていた彼は、右手を差し出して「宜しくな。」とはにかんだ。
が、私は、それを無視して教科書を開いた。
?「…んだよ、偉そうな奴だな。」
彼は不満気にそう呟くと、同じように教科書を開いた。
*
「…はぁ……。」
盛大な溜息を着くと、運転手は「どうしたのですか。」と尋ねる。
帰りの車の中で落ち込んでいる私を気遣ってくれたのだろう。
「…運が悪かっただけよ。」
運転手「はぁ…運ですか。」
あの男のことを徹底的に調べあげて、絶対に縁を切ってもらおう。結局はそんな結論に落ち着いた。
面倒なことになったと、私はまた溜息をついた。
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かにかま(プロフ) - ミユミユさん» コメントありがとうございます。関心を持っていただけたようで何よりです。 (2020年4月18日 21時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
ミユミユ(プロフ) - とっても面白かったです!! レオリオてなかなか見ないので、この作品を見て気になってきました!! (2020年4月17日 17時) (レス) id: c90b9e15eb (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 音かなでさん» コメントありがとうございます!わわっ、勿体ないくらいのお褒めの言葉とても嬉しいです。そして、愛を感じていただけて何よりです笑 誤字は私もしょっちゅうしてしまいます。気になさらないでください。次回作も宜しければ、お付き合いくださいませ。 (2020年2月24日 21時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
音かなで(プロフ) - あっすいません、文がおかしくなってました…“いつも楽しく読ませていただいてます”でした!失礼しました (2020年2月24日 21時) (レス) id: 73c7ce9b4a (このIDを非表示/違反報告)
音かなで(プロフ) - あー面白かった!!かにかまさんって、キャラクターをちゃんと理解してくれていて読んでいて気持ちがいいです。ハンターハンターへの愛を感じますwいつも楽しみに読んでいただいてます。これからも頑張ってください! (2020年2月24日 21時) (レス) id: 73c7ce9b4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時:2020年2月11日 20時