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#193 ページ7

クラピカside




Aを仮の部屋に返したあと、静かに近ずいてくる人影に気がついて振り返った。




クラピカ「あぁ、お前か。」



リンセン「お前か、じゃねぇよ。こっちは全く状況が飲めてないんだからな。」




苛立った様子のリンセンは、ライターで煙草に火をつけながらそう言った。





リンセン「俺が連れて来てやったんだからな、話を聞く権利くらいあるだろ。」




クラピカ「確かにそれは否定し難いな。」




リンセン「じゃあ単刀直入に聞くけど、お前が肌身離さず持ち歩いてる写真に写った少女と彼女は同一人物で間違いないな?」




クラピカ「あぁ。今日この時まで、彼女は行方不明…いや、もう死んだものとして扱われていた。」




リンセン「それで感動の再会を果たしたっつう訳か。」






「ふむふむ、ピースが繋がったぞ。」と顎に手を当て楽しんでいる様子の彼に苦笑いすると、急に形相を変えて私の方を見た。





リンセン「…ヤベぇ、俺やったわ。」



クラピカ「何の話だ。」



リンセン「帰りの飛行機の中で、お前が彼女のこと思ってたってバラしちまった。」



クラピカ「…そうか。」





「本当に悪いことした。ごめん。」と何度も謝罪を重ねて、挙句の果てには「俺が神父をするから」とかよく分からない事を付け加えて何処かに言ってしまった。






クラピカ「…私はそんなにも気にしていないのだが。」






後ろ姿にそう呟いたけど、きっと聞こえていなかっただろう。




*







あの日Aが居なくなってから、素直に思いを伝えなかったことを何度も後悔した。



それはかねてからの目的を果たすまで彼女に告白しないという自分なりの考えがあっての事だったのだけれども。






クラピカ(もう二度と後悔しないように、正々堂々と私の好意を示そう。)







そう胸に固く誓った。




…でも、仮にAがそれに応えてくれたとして返事を貰うのは復讐を果たしてからだ。







クラピカ(だって、私はまだ未熟だから。彼女の隣に立つには相応しくない。)

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- 本当に良い作品でした…名作。。完結お疲れ様でした。2024年ですが (1月16日 1時) (レス) @page40 id: b41e70529d (このIDを非表示/違反報告)
ありす - もう泣きましたよー!素敵な物語ありがとうございました。お疲れ様です (2022年7月15日 0時) (レス) @page49 id: c887a79125 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたようで何よりです(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 読んでいく度に続きが気になって夜更かししてまで読んでました笑めっちゃ面白かったです!!これが初めての作品だと…?!文才、めっちゃありましたよ…!今更ですが、完結お疲れ様でした!かにかまさんの他の作品に行ってきます! (2021年5月28日 18時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - るきさん» 素敵なコメントありがとうございます。最近はH×Hに疎遠になってしまっているのですが、いつか機会があったらまた書きたいなと思っています。気長に待っていただけたら嬉しいです(^^) (2020年11月18日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/  
作成日時:2019年12月15日 7時

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