【H×H】緋の欠片〜成長編〜【クラピカ】

#211 ページ25

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ガエタノ「お嬢さんには明日の夜から夜明けまで私の人形になってもらう。」



「人形…？」



ガエタノ「大人しく居てくれさえすればいい。身も心も任せて何も考えずに。」



「…分かった。見返り次第で飲むよ。」



ガエタノ「そうだな、まずはこの緋の目を譲ろう。それからお咎めなしに逃がしてやってもいい。何か異論はあるかい？」



「いいえ。」



ガエタノ「成立だな。話が早くて助かるねぇ。」




「契約」と称したやり取りを終えた後、「彼に手を出したらタダじゃ置かないから。」と捨て台詞を残して去っていった少女を片目にガエタノは身体を震わせた。




ガエタノ「ははは……飽きないね。」




それは恐れでも怒りでもなく、劣情に満ちていた。全てが彼の計画通りに進んでいたから。



事の発端は5時間前、Aが睡眠薬の餌食になっていた時、取り残された青年にも同じように契約を持ちかけていたのだった。



*





「契約をしようじゃないか。」



クラピカ「…契約？」



「君は明日の夜から夜明けまで私の人形になる。その代わりに緋の目と逃げ道を与えよう。」



クラピカ「…あぁ、分かった。私が出来ることなら応じよう。＿＿＿だが、彼女には手を出すな。」







*





ガエタノ「愛ってやつは実に美しい。そして、それが手の内で朽ちていく時 もっと美しい色を放つのさ。」




「あぁ、彼らはどんな歪んだ表情を浮かべるのだろう。考えただけで昂ってきてしまうよ。」と呟いて、窓の外 若者達が閉じ込められた牢屋の方を眺めた。

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