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キルア「帰るぞ。」
「へ…?」
キルア「こんだけ心配かけさせといてまた逃げるつもりじゃねぇだろうな。」
「いや…帰るって何処に?…っていうか此処がキルアのお家では?」
困惑しながらそう尋ねると、キルアは私の額を人差し指で弾いた。
キルア「馬鹿、皆が居るところに帰るに決まってんだろ。」
それから、ニシシッと無邪気な笑顔を向けてきた。「アルカも連れて行くから今度は六人だな。」と嬉しそうな彼から思わず目を逸らしてしまった。
「…今更合わせる顔なんて無いよ。」
小さい声でそう呟くと、彼は不思議そうにしながら返した。
キルア「A…お前どうして消えたりなんかしたんだ?」
「我儘だよ、全部。」
キルア「我儘?」
「自分の弱さも執心深さも……全てが許せなかったの。だから勝手に飛び出した。」
キルア「それはクラピカが絡んでるのか?」
「!?…どうだろう、もう分かんなくなっちゃった。」
キルア「………深くは聞かねぇけどさ、アイツはお前が居なくなってから変わったよ。俺…今のアイツは好きじゃない。」
「…そう。」
キルア「A、別にお前の隣は_____」
キルアが何か言いかけた時、さっきまで俯いていた幼女の身体がピクリと動いたのに互いに気付いた。
キルア「アルカ…?」
兄は妹を心配して、顔を覗き込むようにしながら肩に手を置いた。
が、妹はそれを振り払った。
よく見るとその瞳には涙を溜め込んでいて、固く結んだ唇から怒っているのだと推測できた。
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かにかま(プロフ) - カカオお豆さん» コメントありがとうございます。私の中でイルミは策士であって欲しいので、少し頑張ってみました笑 勿体ないお言葉をありがとうございます。 (2019年12月15日 7時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
カカオお豆(プロフ) - イルミン賢いですな笑ヒソカに念の強い人が要るって言ってるけど実はキルアをおびき寄せるっていう笑これを考えたかにかまさん賢すぎ(*_*)スン (2019年12月15日 5時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ももさん» 貴重な初コメをありがとうございます。勿体ない位のお言葉ですが、ご期待に添えますよう頑張りますね! (2019年11月28日 21時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 初コメです!最初らへんから拝見しておりました!かにかまさんのこの作品、大好きです!通知が来る度にウキウキしております!頑張ってください! (2019年11月26日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時:2019年11月22日 18時